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2015中学受験生のために【057】 受験生の保護者が求める学力

☆首都圏模試センターの保護者会で、次のような学力の枠組みについて話をした。

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☆今までの考え方は、基礎知識を憶えて、それからその知識を活用するという流れだった。模擬試験や多くの学校の入試問題も70%は基礎知識が定着しているかどうかを問う問題が出題され、残りの30%は、その知識を組み合わせる問題。

☆上記の図でいえば、Cが70%、Dが30%。しかし、あくまでも知識を憶えているのが前提。

☆つまり与えられた知識を組み合わせるという枠内思考である。読解にしても与えられたテキストに沿って、要約したりするまでがDで、たまに自分の意見を書く問題もでるが、新しい自分なりの考えを表現するのではなく、与えられた文章のテーマに是か非かを述べる問題。

☆そもそもそんなテーマがナンセンスなんだというパラドキシカルな問題はなかなか出題されない。まして、ジレンマやパラドクスを自分なりにどう解決するかという創造的思考力は問われない。

☆しかし、グローバルスタンダードなカリキュラムの象徴であるIB(国際バカロレア)のディプロマでは、そこまで考える思考を要求する。

☆今までの思考を「枠内思考」と呼び、これからの思考を「IB型思考」と呼ぼう。

☆すると、基礎知識であれ、その背景を結び付けて、そこにジレンマやパラドクスを見出す問いかけはできる。つまりB領域の問いかけは可能である。武蔵や雙葉の問題はその代表例だろう。

☆また、難しい知識についても、その定義というより、そのような知識が必要な背景をたどりやはり矛盾を見出し、それをいかにしたら解決できるのか考えるA領域の問いかけも可能である。このような問題は麻布が典型。

☆そして最近では、聖学院や工学院、かえつ有明などのように「思考力テスト」を行っているところがある。この「思考力テスト」は、C領域やD領域は、資料として提示して、定着しているかどうかはみない。そこは、調べればよいというスタンス。それに中高6年間で、使っているうちに覚えるから、そこよりも、B領域やA領域を問いかける。

☆最近適性検査なるものが大流行りだが、結局どれも枠内思考に収まってしまう。公立中高一貫校は、学習指導要領を意識するから、自ずとそうなる。適性検査の原型は「全国学力調査テスト」である。もちろんもう少し難しい。しかし、CとDの割合が違うだけで、基本的な設計の仕方は変わりがない。

☆ここまで詳しい話はできなかったが、図をみて、あっさりそこまで洞察できる保護者がたくさんいた。だから、質問も自ずと、A型、B型学校を教えてくださいとなる。

☆いろいろな学校の先生方とこの話をすると、すぐに当然だと分かち合える先生と、また本間さん難しいこと言っているよ。そんなんじゃ受験生の親は理解できないよ、生徒がこないよという先生もいる(そういっている先生の学校はそもそも人が集まっていない)。

☆私の答えは簡単である。そんな受験生の親をみくびる学校はおススメしないよということだけである。

☆もっともこんなことを言えるのは、私の話について、わかりますよと声をかけてくれる保護者が増えたからなのではあるが。

☆いずれにしても、枠内思考かIB型思考か、思考力でさえも質の違いが求められる時代になったのである。

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