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2015中学受験生のために【077】中学受験市場の新たな動き本格化

☆前回都市大グループの「グローバル入試」や「英語選抜入試」の新設は、決定的に「グローバル中学受験市場」の誕生をマーケットが支持するようになったことの示唆であると述べた。

☆しかしながら、依然として偏差値と偏差値ベースの大学合格実績が指標の中学受験市場もフリーズするも健在である。したがって、「偏差値中学受験市場」と「グローバル中学受験市場」2つの中学受験市場が併存するようになった。6月以降の入試要項が発表になれば、あとは各学校のサイトを調べれば、その比率がわかることになろう。

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☆また、偏差値中学受験市場においては、授業は講義型で、知識を教えるからあとは暗記するのは生徒の自己責任というスタイルが当たり前であった。そのようななかで、プロジェクト型学習やアクティブラーニングは、総合学習で行うぐらいで、授業には取り込まれてこなかった。

☆しかし、グローバル中学受験市場の誕生は、いよいよこのような議論を取り入れた授業は講義形式と同じくらいの比率で必要になってくるだろう。だから、帰国生入試を実施しても、講義型の授業を中心にしていると、それはグローバル中学受験市場に対応しているとはいえない。

☆しかし、これらは学校中心の話ではなく、学校選択者である保護者のニーズの話なのである。保護者の70%は、まだ偏差値中学受験市場の中で学校選択をしようとしている。だから、グローバル教育を行っている学校も、生徒募集は限定的市場ではなく、広域をターゲットに当てるのは当然であるから、その市場にも目配りをする。

☆しかし、その70%の中に、全面的にそれがよいと同意しているわけではない保護者もいる。グローバル、議論というのは、英語ということだけではなく、本来は思考力や教養がベースである。

☆そこに気づいている保護者は、暗記型の受験勉強よりも思考力や教養を身につけて大学に進む、もちろんさらに将来社会で活躍するのが望ましいと感じている。

☆しかし、そのような環境がない以上、しかたがないと諦めているケースが今までだった。

☆それに国公立の二次試験では小論文試験があるように、大学入試でも思考力は鍛えられるのではないかという錯視に成らざるを得ない大学受験環境であったから、なおさらそうだったのである。

☆しかし、世界的なグローバル教育の動きに突き動かされて、文科省も、時期学習指導要領改訂の柱はグローバル教育にするようであるし、大学入試改革も海外の方法論を取り入れるようになる。

☆あの開成からここ2年間連続でハーバード大学進学者が輩出されるという動きも相まって、「思考力」の重要性はますますイメージしやすくなった。

☆そして、ここでいう「思考力」とは現在の小論文やディベート大会のような枠内思考ではなく、IB型の創造的思考なのであるということもだんだん市場に広まってきた。

☆イノベーションは、論文思考やディベート思考は必要であるが、それだけではないことは、ジョブスに代表されるデザイン思考の優位性を見れば明らかであるという時代になった。

☆そうなってくると、授業は、もはや一方向的な講義形式のスタイルではなく、サンデル教授のようなスタイルが主流になり、さらに進化し、参加者同士のディスカッションが有効であるというケースがどんどん出てきたわけである。

☆ところが、実際には、議論をいれても、生徒はおしゃべりをするだけだ、お遊びになるという教師もいて、それは自分の問いの投げかたに問題があるのに、生徒のせいにしてしまっていることに気づいていないだけということをあらわにしてしまう墓穴を掘っている現場もある。

☆今やそういう教師は、質の観点からいって評価は低くなる。論より証拠、そういう教師の多い学校の文化は魅力がないから、市場から支持されない。

☆そのことに気づいて、教師自身が新しく変わっている学校もでてきた。そういう学校は選択に値する。2015年入試の学校選択はそこを見極めなければならない。

☆どうやって見極めればよいか?ただ学校説明会にいっても、それだけでは情報は不足してしまう時代がやってきたということを、「グローバル中学受験市場」の出現は示唆しているから、少し自らリサーチをしなければならない。

☆いやいや塾に行ったり、学校のホームページを見たり、合同説明会にいったりしてリサーチしていますというクレームがかえってくるかもしれない。しかし、それは「偏差値中学受験市場」を構成しているポイントをリサーチしているに過ぎない。「グローバル中学受験市場」を構成するポイントは学んでいない。

☆なぜなら、その新しいポイントで、中学受験の情報が流されていないからだ。ではどうするか?自分でリサーチする必要がある。まずは、基本書を読むことだ。2冊ご紹介しよう。

21skills
Playful

☆この2冊は、学術書ではなく、むしろグローバル市民の教育基本書という感じ。読むことに拠って、グローバル教育を実践している学校であるかどうか見るメガネをゲットできる。文科省も次期改訂するグローバル学習指導要領作成のために、大いに参考にしている2著でもある。

☆そして、それだけではなく、子どもの教育にもストレートに役に立つ。やる気や意欲が生まれるヒントが書いてあるからだ。

☆長くなったので、男子校について「偏差値中学受験市場」「グローバル中学受験市場」「授業」の3側面で語ろうと思ったが、表だけ載せて、コメントは次回にしたい。






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