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2015中学受験生のために【085】中学受験市場の新たな動き(3)

☆前回同様、女子校と共学校の表も作成してみた。今のところ気になる学校だけリストにしたが、保護者の方々が他の学校に訪れたときに、ヒントになると思う。全体的なコメントはいずれ。

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☆それにしても桜蔭、JG、雙葉はおもしろい質感である。桜蔭の入試問題はグローバルであるが、教育活動や講義形式はドメスティックである。

☆JGは入試問題には、JGの教育活動は反映していない。これでは、差がつかないだろう。でいいのである。面接があるから。

☆エッ!面接で選抜しているの?いやそうではない。面接があることによって、一定の知識活動ができ、JGらしい受験生が応募してくるのである。面接がなければ、JGらしくない生徒も応募するだろう。

☆一定以上の知識活動ができて、あとは枠から自由になることを志向する生徒であれば、よいのである。実に効率よく選抜できるシステム。宮台真司のおっかけがいたり、ゲーデル大好き女子がいる。女子校らしいが、なんか破格。

☆そこにいくと、雙葉は、筋金入りの徹底したトラディッショナルな普遍主義である。校舎は鎧さながらで、下界とは無縁の雰囲気であふれている。古いカトリック学校。改革の風が吹き荒れるバチカンをどのように受け入れるのか興味津々。

☆その点、共学校はちょっとバランスがよすぎるか。もともとなんだかんだといって生徒募集を目的として脱構築しているところが多いから当然といえば当然。

☆この中で、どこが枠をアンロックするのか?今のところ、順天、聖徳学園、公文国際が一歩ぬきんでいている。三田国際学園はもっと抜きんでている。工学院は今までにない優れたサイエンス(数理発想の)学校になろうとしている。

☆かえつ有明は、かなり飛ぶはずだったが、学習のアプローチ(ATL)が固定化し、情報リテラシーが古くなっている。知識基盤社会ではなく産業社会時代のリテラシーに固執している。そこをオープンマインドにしようと外からのスペシャルな人材が登用された。

☆私学の歴史は、人生同様山あり谷あり。今後のかえつ有明の再生に期待したい。プログラムを自前でデザインできるかどうか。いったん道具はかっこにいれられる教師の育成が必要。

☆本が大事だからといって、本に依存していたのでは20世紀型教育。ロボットが大事だからといって、既製品をつかっているうちは、芝浦工大の豊洲移転に脅かされる。

☆ニュートレジャーを編集する教師がいるのに、英語の授業のイマージョン率が90%いっていないようでは、本末転倒だろう。

☆東大がすべてではないが、東大合格者をまだ出していない。つまりシステムを持っていないということ。かといって難関海外大学へ進学者を輩出しているかというとそれもない。あれだけの才能のある生徒がいるのに、骨太の能力を伸ばすシステムをなぜ構築しようとしないのだろう。もったいない。

☆もっと若手がドラゴン桜システムをぶち上げれば、簡単にできるのに。東大合格はリベラルアーツは必要ないのだから、猪突猛進すればよいのに。

☆そこらへんをどのように大変革するのか?しかし、今回それができる予感がするのである。共学だけど、別学・・・。これ以上全方位戦略はないが、グローバル人材論からみれば、?の時代になってしまった。

☆はやくも「共学だけれど別学」の戦略は役割を終えようとしている。それだけ時代の変化は激しすぎるのである。

☆かえつ有明。機を見るに敏である。それゆえ、今回の組織布陣なのであろう。2015年、三田国際学園に匹敵するほどインパクトがある学校とならんことを!

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