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eduview 松下佳代教授にインタビュー 未来の教育のヒントになる

eduviewという教育インタビューサイトがある。運営・制作者の1人 吉田亮人 Akihito Yoshidaさんは、「タイで1年間日本語教師を務めた後、京都市内の小学校で教員として勤務。2010年にカメラマンに転身し、アジアを中心に取材撮影を続けている。」数々の賞も受賞していて、腕一本で世界を経巡り、世界を動かす勢いがある。

☆写真の眼というのがあるから、eduviewなのだと思う。それゆえ、なかなか面白い視点で教育関係者を連れてきて見ている。古びた権力を背景とする教育観ではない方々を巻き込んでいる。

☆今回も「世界の教育の潮流「新しい能力」とは〜松下佳代氏に聞く」という記事を掲載。非常によくまとまっていて、世界の教育の潮流の「新しい能力」を伝えている。

☆しかし、松下京都大学教授のような論を展開する方は、東大にもいるし、今新しいことを言っている先生方と違いがない。当たりまえだ。同じ新しい教育の潮流を観察して分析しているから、そう結論は違わない。

☆問題は、この整理と分析から一歩も進まないことだ。日本の教育学者は、現場で役に立ちそうなことを語るが、子どもの才能や能力を伸ばすアクティブなプログラムを提案しない。それは現場と話し合ってなどということなのだろうが。

☆いや佐藤学先生のような方もいるだろうと言われるかもしれない。悪くはない。しかし、道具立てや準備が多すぎて、役に立たない。

☆ノートパソコン一台でロケットが飛ばせる時代である。いまここで役に立つプログラムが必要である。

☆そのことにはっきり気づいたのは、実は松下教授のおかげである。2012年10月10日(水)京都大学百周年時計台記念館2階国際交流ホールで、「ピア・インストラクションによる アクティブラーニングの深化」というシンポジウムがあったが、そのときエリック・マズール(ハーバード大学教授)のワークショップ型講演を聞いた。そして松下教授の講演も聞いた。

☆このとき、マズール教授のPI(ピアインストラクション)型講義は、すぐに活用できると思った。一方で、PIも含むアクティブラーニングの仕組みを分析している松下教授の話は、プログラムをつくる心構えとして参考になるが、いまここで子どもと学べる内容ではなかった。

☆マズール教授と松下教授の話は、個人的な違いではなく、私には米国と日本の教育観の違いを象徴しているように思えた。プラグマティズム教育対道徳教育。

☆日本の教育学者は、松下教授に限らず、現場に道徳・心構えを語っているに過ぎない。

☆論より証拠、知人である優れた先生方は、マズール教授のPIをYoutubeで見て、すぐにピンときた。そしてPIL×PBL授業に挑む集団「21会」があっという間にできた。大事なことは、学びのプロセスをシェアし合うことである。このプロセスは、常に「いまここで」生成されているコトだからである。

☆もちろん、松下教授のような見識は、そのプログラムを検証するときに役に立つ。21会のメンバー校の中にはルーブリックも実際に使っているところがあるし、「学びの評価」「学びのための評価」でもない第三の評価「学びとしての評価」への試行錯誤も始めているところもある。

☆現場の先生方は、忙しいから、教育学者のように文献研究ができない。だから、整理分析されたものを、耳学問するのは効率がよい。それゆえ、教育学者の研究は有益であるが、それだけでよいのだろうか。官尊民卑ならぬ学尊民卑が支配している日本である。これでは教育は変わらない。

☆教育改革はいまここで授業が変わるところからスタートする。つまり現場からしかあり得ない。21会サイトのように、もっと授業における学びのプロセスにカメラを媒介して欲しい。

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