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日本の教育を変える中高 開智日本橋と三田国際(3)

☆今までは、御三家以外は、生徒募集がたいへんだった。受験市場で塾業界はある意味票田である。ていねいにもてなし、要求にも屈しなければならないこともしばしばあった。

☆面接をなくしたり、難しい問題を出題できなかったり、体験授業で生徒が静かでないと、しつけがなっていないとドヤされたり。。。

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☆しかし、今は違う。大橋先生や青木先生の未来に備える話に情報に耳を傾ける。お2人は文科省や企業にもアドバイザーとしての顔がきくほどだ。情報も最先端。塾業界も対抗しようとするが、お2人のブレインの集め方は、米国大統領のブレイン集めと同じ方法である。

☆とにかく優秀である。とにかく俊敏である。あるときはサイトデザイナーである。あるときは映像デザイナーである。そしてまたあるときは隠密剣士である。多角的に情報を集め、瞬時にディシジョンを下す。決めたら身体をはって邁進する。

☆そんなお二人に、森上氏は、新しい評価システムはどう考えているかストロークをかわした。会場からはグローバルグローバルと喧しいが、いったいどんなグローバル人材像なのか教えてほしいという質問もあった。

☆かつて塾業界はそんな質問をする必要はなかった。偏差値というこれ以上のデータエビデンスはなかった。優秀な人材とは東大早慶上智MARCHに入る人材以上でも以下でもなかった。このMARCHなどという言い方も受験業界の戦略的言説であった。

☆青木先生や大橋先生の語りは、その呪縛から解かれていく話である。

☆もっとも、お2人はここで大いに違う方法論の話をする。青木先生は、IBのMYPとDPを導入するという話になる。グローバル教育のベースはIBというヨーロッパ本質主義に拠ってたつ。

☆一方大橋先生は、インターナショナルスクールだからといってIBでなければならないということは全くない。米国の大学を受験する方法はIB以外にも多様な方法があるのだと。

☆そしてその方法によって、評価方法も教育のプロセスも微妙に違う。とはいえ、IBもヴィゴツキーの最近接発達領域やブルームのタキソノミーから自由ではない。IBの教師はこれらの見識を持っていなければならない。

☆米国のコアスタンダードも欧州評議会が作成したCEFRも、PISAもこの見識を持っていなければならない。

☆この話は塾業界では、眉を顰められてきた。つい昨年まで。しかし、それでは英検すら対策が出来なくなる。なぜなら英検もCEFRとマッチングに苦心しているからである。

☆SGHの要件にプロジェクト型学習を行うことと英語はCEFRでB1B2を達成することとなっているが、両方とも共通する学びのスタイルはアクションパースペクティブというものだ。つまりアクティブラーニング。

☆やはり開智日本橋と三田国際は同じなのか?いや微妙な違いが大切なのだ。前者はヨーロッパ本質主義。つまりプラトンでありカントなのだ。

☆後者はアメリカプラグマティズムでアリストテレスでありヘーゲル、デューイであり、ローティである。

☆やっと日本の教育も、欧米の二大潮流普遍論争の仲間入りができる。相対性理論か量子力学かと置き換えてもよい。こんな話がIBのTOKの授業で行われるわけだから、当然難しいなんて言ってられない。

☆こうなってくると、息を吹きかえし、モチベーションをアップする教師が現れる。今までは、能書きはいらん!わかりやすいトークで、塾を説得せよ!受験業界側から要求されてきた。多くの優秀な教師が息をひそめていたのだ。

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☆ところが、開智日本橋と三田国際は違う。青木先生も大橋先生も教育道徳ではなく、心理学や哲学や社会学を越境して具体的に学びの理論を大いに語る。

☆だから、モチベーションの高い優秀な教師が競って二校に応募してくるのだ。あまりの人数に選抜せざるを得ない。ますます優秀な教師とブレインに囲まれるお2人。

☆ただ、それでも怖いのは、魔女ランダの出現である。これには私も歯がたたない。校長を平気でこきおろし、ひるむや、さっと救いの手をさし伸べる。受験生の親はこのやりとりに癒しを憶えるというのだ。ほとんど綾小路きみまろのノリ。たしかに、心打たれるかも。

☆ルソーもピアジェも、魔女ランダには勝てなかった。ヴィットゲンシュタインだって、ラッセルだって、魔女ランダのダブルバインドには勝てなかった。なってたって、子どもは魔女ランダが育てるにこしたことはないのだ。

☆IBのハイレベルマスも、デンジャラスナレッジである魔女ランダに挑むのだが、白旗をあげてしまうほど。

☆青木先生と大橋先生はこの魔女ランダに挑まれたときこそ真価が発揮されるだろう。魔女ランダが受験市場にかけた眠りの魔法を解くことはできるのか?

☆お2人はオズの魔法使いになれるか。最後の決戦は2018年。オーバーザレインボーの大合唱が響き渡ることを期待している。

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