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開成柳沢校長 パラダイムシフトできるか?

☆ここ最近、開成からハーバード大学やエール大学など有名米国大学に進学する生徒が輩出されるようになった。世はグローバル教育時代で、開成のグローバル教育を称賛する受験情報シンクタンクなども少なくない。

☆しかし、それは東大合格の方法論の延長上で、まったくドメスティックな受験勉強の感覚にすぎないのではないかと考えることもできる。

☆ダイヤモンド社書籍オンライン2014年3月7日 に同学園校長柳沢幸雄先生の出版記念を兼ねてインタビュー記事≪開成流“揺らがない自信”の育て方~13歳で「自分の居場所」を見つけさせる ≫が掲載されている。

☆それによると、こんな箇所が太字で強調されている。

成績だけが人間の価値だ”と考えてしまうと、挫折してしまうケースもある。

勉強以外にも打ち込めるような“自分の居場所”を作らせることを重視

自分で選んだ居心地の良い場所があることで、価値が“二元化”します。そのバランスをうまくとっていくことで、“片方がダメでも別の方に行くと楽しい”と感じられる。

“情熱を持って打ち込める何か”を見つけると、成功体験がグッと得やすくなります。

受験に合格したこと自体も立派な成功体験ですが、それは“親がかり”の成功体験に過ぎません。

やりたいことに思いきり打ち込むようなエネルギー溢れた子どもは、スイッチを切り替えれば勉強だって伸びます。

親御さん自身も、子育てという“一元的な価値観”だけではなく、多元的な価値観を持っておくことが大事。

☆一見すると、ごもっともなのであるが、どれも20世紀型のパラダイム。柳沢校長が、東大やハーバード大学教授を経て、開成中学校・高等学校校長に就任しているから、科学のパラダイム転換も経ているのかと期待していたが、そうでもないらしい。

☆「成績だけが人間の価値だ”と考えてしまうと、挫折してしまうケースもある」のはたしかにそうだが、失敗の積み重ねこそ科学の王道だし、心理学的にも失敗に対する恐怖を克服するためにも小さなステップで試行錯誤をするのは自己効力感を育てるともされている。

☆であるならば、「勉強以外にも打ち込めるような“自分の居場所”を作らせることを重視」するのではなく、勉強での試行錯誤を重視すべきではないのか?柳沢校長が、それを知らないはずはない。であるのになぜこんな「自分で選んだ居心地の良い場所があることで、価値が“二元化”します。そのバランスをうまくとっていくことで、“片方がダメでも別の方に行くと楽しい”と感じられる」というような小手先の逃げ道戦術を採用するのか?

☆それは、開成での勉強がかけがえのない価値がある学びでないからなのである。とりあえず、大学に合格するために必要な知識を暗記するにすぎないような勉強ができなくてもどうってことないよという意味だ。

☆ほかにかけがえのない価値を見いだせる多元的な価値観をもちましょうと。この場合の多元的な価値は、やはり逃げ道を探しておきましょうということ。

☆こんなことが平気で言えるのは、開成という限られた条件が設定されているからである。

☆開成の中で成績がよくなくても、日本全体からすればよいのである。だから少しリラックスしようよというノリに過ぎない。

☆そもそもだれにでも学びはかけがえのない価値ある行為である。学び方も学びの目標も人それぞれ。評価は必要だが、ランキング評価ではなく、生徒が見出したかけがえのない価値に向かってどこまで進んでいるのか、その状況を把握するために評価が必要なのだ。

☆学びの体験やそのプロセスの自己評価、他者からのエンパワーメント評価こそ21世紀型、つまりグローバル教育の真骨頂。

☆パラダイムシフトなきグローバル教育はグローバル教育ではない。

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