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キャリア教育の問題を乗り越えられるかがカギ

☆愛媛新聞ONLINE 8月10日(日)11時34分配信  によると、

「それは銀行でやる意味はあるの?」「銀行が何をビジネスにしているか調べた?」―。松山大が4月から実施している1年生対象の課題解決型授業で、地域活性化に向けた銀行の経営戦略案を発表した大学生に、現役の行員から厳しい問い掛けが相次ぐ。「調べていません」と言葉に詰まる学生たち。学生の一人は「学生と社会人の意識の差を痛感した」と振り返るなど刺激を受けながら、社会の厳しさの一端に触れている。
 松山大は本年度からグループワークを中心とした講義「経営学部総合講座ビジネスPBL入門」を開講し、伊予銀行(松山市)が協力している。課題は「伊予銀行の地域活性化経営戦略の提案」。入学直後に、自分に何が足りないかに気付き、大学での学びの重要性を理解してもらうのが狙いだ。

☆今注目されているアクティブラーニングやPBLの手法。大学生の探究活動や視点を広げるという点では、講義形式よりたしかに効果的だろう。

☆しかし、大学の学問の在り方として、問題がある。学問の意義は、常に新しい知識や概念を生み出す、その挑戦にあるのに、この銀行の問題設定は、持続可能性を目的としたイノベーションで終わってしまうからだ。

☆マクドナルドでも同じようなプログラムを初等空等教育に持ち込んでいるから、どこも企業が連携すると同じようになる。

☆本当は企業こそが創発的でなければならないはずだ。創発的なイノベーションをどのように生み出すかその方法をシェアするのは意味あるキャリア教育だが、現状の企業の利益を守るためのアクティブラーニングは、形だけで本来的ではない。

☆まさか大学は真理を追究する学問をやめたわけではあるまい。銀行の在り方を新たに問い直すことが、新しい資本主義に気づく/を築くキャリア教育の真骨頂であるはずだ。

P.S.

愛媛新聞の記事に対する感想をfacebookではこう書いた。

キャリア教育の問題点は、課題曲ばかりやることだ。基礎や土台がだいじだという持続可能イノベーションの発想。夢だけではダメだよ、現実は厳しいよというルサンチマンだらけだ。自由曲を大いにやって、そこから現実の厳しさを知るのではなく変える創発型イノベーションを楽しんだ方がよいのではとふと思った。

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