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桐光学園の新たな次元

☆桐光学園は、毎年「113歳からの大学授業」という本を出版している。これは平均毎月2人の大学の先生を招いて講演してもらったときのいわば講演録。今年で7冊めだが、「大学訪問授業」それ自体は11年前から行われている。

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☆それから、10年前から制作しているもう1つの冊子「テオリア」。これは5教科のみならず、書道、美術、技術家庭などすべての授業を通して制作された生徒の作品の傑作集である。

☆「大学訪問授業」は、学問の最前線の本物のダイジェストに触れることができるから、その知的刺激のインプットは先生方の想像を超えるものらしい。この先生の研究をしたいから先生の研究室のある東大にいきますなんてことがあると村上校長が巻頭言で記述している。

☆「テオリア」は知的好奇心が探究活動になり、主体的な学びの成果が毎年アウトプットされるから、学年全体でモチベーションや創造的自信を生成する場だろう。

☆しかし、今までは、テオリアによって知的好奇心を立ち上げ、学問的な内容を受容する準備として設定されていたに違いない。「テオリア」によってレディネスができ、それゆえ「大学訪問授業」に目を輝かし、耳を澄まして臨めたのだろう。そして、脳内ケミストリーが起きてきたのだと思う。

☆ところが、両冊子も10年の歳月が過ぎた。そろそろ次の次元へシフトする時期だろう。そう思いつつ、今回いただいた大学訪問授業の「わたしがつくる物語」というタイトルに目がいった。

☆なるほど、この大学訪問授業でインプットしたものから今度は生徒自身がそれを発展的に探究する物語をつくるのだと直感した。つまり、「テオリア→大学訪問授業」の反転が上記の図のように起こるのではないか。

☆そう思いながら、表紙を開いたら、なんと柄谷行人さんのD次元の話はでてくるし、東浩紀さんのクラウドファンディングの話も出てくる。長谷川祐子さんのコンテンポラリーアートの破壊的創造もでてくるし、岩井克人さんのおカネの自由と限界の話も出てくる。次の次元を考えようよというものばかりではないか。この冊子自体、20世紀の時代の終焉と同時に21世紀の最前線の境界線の確認を見事に象徴している本でもある。

☆テオリアの技術家庭で「将来住みたい理想の家」という作品が掲載されている。今回の西沢立衛さんの大学訪問授業をインプットした生徒は、さらに建築に興味をもつだろう。西沢さんの話は、岡倉天心の「茶の本」に通じる空間に関する根源的なところまで行きついているすてきな話でもあるし。

☆いずれにしても桐光学園が次の次元を模索していることは確かであろう。

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