【2015中学受験動向 12】明日から私学は真っ二つになる
☆この東京大会は、対象者がもちろん学校の先生方で、受験生の保護者や塾の方々ではない。だから、日本全国の私学が「21世紀型スキル」や「21世紀型教育」に挑んでいるあるいは挑もうとしている情報が伝わりにくい。
☆大学合格実績を指標に学校選択をするのが、まだまだ80%の受験生だろうし、塾の受験相談の発想だろう。
☆しかし、それゆえに、つまり教育情報の収集速度の時間差が、中学受験市場をフリーズさせている根本原因の1つ。
☆それともう一つ、私学自身にも原因がある。それは今回のテーマ「21世紀の教育」はスローガンで終わらせる学校と実践する学校とに真っ二つに分かれるからだ。
☆どういうことかというと、「21世紀の教育」の理念は各校の建学の精神とIBの10の学習者像を重ねるところから始まるが、重なるから今まで通りの教育でよいのだと判断する学校と重なるからこそIBスタイルの授業やテスト、評価を開発するカリキュラムイノベーションを起こそうとする学校に分かれるのである。
☆東京大会の実行委員長の近藤彰郎先生(一般財団法人東京私立中学高等学校協会会長 八雲学園理事長校長)は、上記写真のパンフレットの巻頭言に、私学は「教育再生」ではなく「教育最盛」を目指そうという檄文を掲載しているが、必ずしも私学全体が21世紀型教育を行うのではないから、カリキュラムイノベーションを起こした私学が「教育最盛」して盛り上がる。
☆すると、受験市場は一見盛り上がっているように見えるが、それは格差がついてしまっているから盛り上がって見えるのであって、中学受験市場全体としては結果的にフリーズは溶解しない。
☆そこで、近藤先生はその格差是正に身体をはって乗り出し、本当の意味で私学は「教育最盛」に向かう。
☆ただ、その前に真っ二つになえうから、そのときは、市場は格差を生まざるを得ない。そこを通過して一気に私学全体が「教育最盛」する道はないものだろうか。
☆結局ディシジョンは、理事長、校長次第だということなのだ。ここを見誤って、個人的に優れた現場の先生方の姿だけみていたのでは、学校選択判断にゆがみが生じるだろう。
| 固定リンク
「中学入試」カテゴリの記事
- 2019年中学入試の新フレーム(184) キャリアガイダンスは必読!聖光学院の取り組みをきっかけに考える。(2018.07.14)
- 2019年中学入試の新フレーム(179) 大きく動き出したグローバル2.0へのリフォーム(2018.07.12)
- 【首都圏模試保護者会レジュメ】2018年7月1日(了)学校個別情報(2018.06.30)
- 【首都圏模試保護者会レジュメ】2018年7月1日③併願情報(2018.06.30)
- 【首都圏模試保護者会レジュメ】2018年7月1日②「成績表」×「解答解説」=戦略×戦術(2018.06.30)
最近のコメント