21会 UCLとの出会い
☆UCL(University College London)は、QS世界大学ランキングで4位の大学。他のイギリスの大学同様、日本から入学するには、ファンデーションに入らねばならないが、UCLではこのファンデーションを「大学入学準備コース(Undergraduate Preparatory Certificares)」と呼んでいる。略称はUPC。
☆サイエンス系なのか人文系なのかによって、このUPCに入るには、アイエルツのスコアや試験科目は違うし、UPCに進んでからもやはり違うが、英語力とクリティカルシンキングは、誰もがUPCの間に学ばなければならない。
☆実にシンプルなのに今更ながら驚いた。日本の場合、受験勉強は短期思考で目先のスコアしか考えないから、受験勉強によって青少年の大切な想いや気持ちを切り落としてしまうという雰囲気がずっとある。
☆それゆえ、大学入試改革だとなっている。
☆しかし、欧米では、UCLのように、大学に進学するために、言語と数学とクリティカルシンキングが必要だから、大学入学準備のための勉強はあたかもリベラルアーツを学ぶぐらいの重要な価値がある。
☆かりに、欧米の大学に進む準備を「受験勉強」と置き換える(ことはできないが、あくまで仮に)と、「受験勉強」には人間教育に有効なものとそうでないものがあるということになる。つまり、「受験勉強」それ自体が悪ではないのだ。
☆その違いは、結局大学入試のシステム。だから、文科省も懸命に改革しようとしている。しかし、そう簡単には変わらない。
☆そこで、中高の現場では、2つの流れができる。1つは変わらないのだから、20世紀型教育の精度を高めて、東大学歴ピラミッドの中で椅子取りゲームをしようという流れ。
☆もう1つは、変わらなくてもいずれ、おそらく5年後には変わらざるを得ないから、グローバル大学に射程を広げて、UCLのUPCのような学びを開発しよう。その流れが、日本語IBやSGHの流れも包括する。このグローバル大学への学びこそ21世紀型教育なのである。
☆そして21世紀型教育は、精度の高い20世紀型教育も包括してしまう。
☆つまり、「受験勉強」から「大学入学準備学習」へというのが21世紀型教育の1つのビジョンでもある。
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