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大妻中野はなぜ強いのか (2)

☆大妻中野の空間は、生徒のアウトプットのギャラリーになっている。レポートや絵画作品など廊下を歩きながら見ることができる。21世紀は子どもたちの1人ひとりのクリエイティビティをどう伸ばすか、それが21世紀の学力を伸ばすことになるわけだが、そのとき重要なのは、システム思考だけではうまくいかない。デザイン思考が必要だと言われている。

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(まさにデザイン思考。組み合わせが新しい知を創出する)

☆数学の高村先生は、現状の大学受験だけ考えるなら論理的な思考という基礎学力だけで、なんとかなるが、教育はそこが目標ではない。やはり人間としての想いを形にすることが必要なのだと。

☆そこは、しかし入試問題の集積だけで広がらない。水平思考が重要だと語る。そして、総合学習で水平思考を、生徒とディスカッションしながら学んでいる。生徒の柔軟で多角的な発想を引き出しているのだ。

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☆チームで一台タブレットを活用し、チームのアウトプットを電子黒板で瞬時に集約する。多彩なデザイン思考が産出される。しかし、このとき高村先生は、瞬間的に各チームにコメントを投げかける。

☆これはチームが相互に知的かつチームワークの充実度の発達を促す、エンゲストロームの新「最近接発達理論」でもある。

☆その投げかけ方は、各チームのプロダクトの比較分析とそれぞれがどのような抽象的な方法論に結びついているかを語る。システム思考が活用されるわけだ。

☆だから、このプログラムは21世紀型教育の特色の一つである“head fake”というクリエイティビティを育成する基礎理論が組み込まれている。システム思考かデザイン思考か、垂直思考か水平思考かではなく、通常の授業ではシステム思考が図となりデザイン思考が地となっているが、高村先生の総合学習ではシステム思考は地になり、デザイン思考が図となっている。

☆つまり、これが21世紀型教育の本当の反転授業なのである。今トレンドの反転授業は予習を充実させるための方法論に過ぎず、20世紀型である。

☆大妻中野の強さは、教師の質にこそあることが、ここでも了解できる。

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