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首都圏模試センター 質の大転換 (1)

☆2018年から大学受験生の数が激減する。大量生産型の知識を扱ってきた大学予備校は、代ゼミの体質改善が象徴しているように、何らかの大転換を迫られている。しかし、それは大学も同じことで、ここにきて大学入試改革の新たなチャートが示されようになった。

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☆予備校及び教育関連企業は、こぞってこの大学入試改革に舵を切りはじめた。少子化の影響は、大学入試ばかりではなく高校入試にも及ぶ。

☆では、中学入試はどうだろうか。特に東京エリアの中学受験市場に限ってであるが、実は少子化こそこの中学受験市場を活性化させる要因はほかにないのである。

☆ところが、一般に、大学入試、高校入試、中学入試は同質のものと考えられ、中学受験も少子化の影響をまともに受け始めた。

☆中学受験は、麻布や桜蔭、武蔵、筑駒の問題に代表されるように、大量生産的知識を処理するのではなく、教養知の素養を見る問題である。

☆しかし、多くの塾や模擬試験の経営者は、その入試問題の質に興味がないため、高校入試や大学入試と同質だと錯覚してきた。

☆そのため、中学受験業界は、本来測れない教養知を偏差値で測ってきた。それはまるでプロクルステスのベッドさながらで、子どもたちの才能を開花させるどころか、その逆を行ってきたかもしれない事態がだんだん明らかになってきた。

☆しかし、もっと最悪なのは、私立学校の中にも、その偏差値を信奉したり、逆に偏差値という単なる統計学的手法を元凶と見当違いの批判をする学校もあった。

☆ある意味中学受験業界が低迷しているのは、自業自得という面もないわけではない。その本当の問題に、耳は痛くても気づいて、価値の大転換をはかってきたのが21世紀型教育を標榜する学校だし、スーパーグローバルハイスクールにチャレンジしている学校である。日本語IBに挑戦する学校もそうだ。

☆そして、その動きに機を見るに敏なる見識者が集結した首都圏模試センターが、大きく舵を切った。

☆少子化であるからこそ、本来は質の高い教育を与える学校を選択するはずである。そして麻布のような高偏差値の学校は、高偏差値と質が一致していると考えた。

☆その質の部分を、偏差値が高くない学校でもシェアできないか。それにはカリキュラムイノベーションが必要である。

☆そういう学校がないか探していたところ、21世紀型教育を創る学校やSGH校、日本語IB校、そして大学入試改革まで生まれてきた

☆しかも、21世紀教育を創る会のメンバーは、文科省に影響を与えるメンバーで、立場は違うが、相乗作用も生まれている。

☆少子化が故に質にこだわった学校づくり、その学校に導く模擬試験を行えばよいのであると大きくビジョンを描いたのが3模試の中で首都圏模試だったのである。

☆では、問題作りや評価を変えるのか?それができれば、四谷や公開模擬試験もそうしているが、まずは先立つものがない。では首都圏模試は資本があるのか。

☆ある。ただし、四谷や公開模試が描いているカネとしての資本ではない。人材としての資本の蓄積である。若手が育っているのである。俊敏な言動の動きを視ていてもそれがわかる。

☆たとえば、慶応中等部の幾何の問題も、ルビンの壺をかぶせるだけで、簡単に解けてしまう。

☆「気づき」は21世紀型教育手法を持ち込めばよいのである。問題作成作りはいずれ変えるだろうが、今は「気づき」の「発想法」を組みたてる戦略にでていると思われる。

☆見方が変わることがまずは質の転換なのである。質が変われば、教育も変わる。教育が変われば生徒の創造的才能もダイナミックに開花する。

☆創造的才能を未来から来た留学生が発揮すれば、世界は変わる。

☆壮大な連鎖を首都圏模試センターのメンバーは描いているのであろう。

☆それは麻布の創設者江原素六が描いた「青年即未来」に相当するのではあるまいか。

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