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麻布学園/教養総合 古き自分を脱ぎ去って(1)

☆麻布には、昨今話題の国際バカロレアよりも得難い中等教育の宝が、人知れず輝いている。それは、2004 年度からはじめた「特別授業」という古き自分を脱ぎ去って、2007 年度に「教養総合」に変えたことを示す。

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☆「教養総合」については、実際に村本ひろみ先生に、なぜか招かれて講座「どうする日本?!」の講師を1度(110分)体験するチャンスをもらった。そのときの感動の話はいずれすることにして、麻布にとって「教養総合」とは何を意味するのか少し考えてみたい。直接的な関心は、今話題のIBとどこが異なるのか同じなのか解答を見いだしたいのだが。

☆考える手がかりは、まず上記ガイドブックにある。ガイドブックとあるが、半ばシラバスで、テーマの出し方が説明的ではないから、読んでるだけでもおもしろい。

☆たとえば、このような感じ。

タイトル バドミントン

授業のねらい:2人一組のチームを形成し、ダブルスの試合を行います。(1セット21点)

ダブルスでのルールをはじめ、ストロークの技術や敏捷性を身につけてください、上達するにつれ、体力的にハードな競技に変わるので、体力に自信のある諸君の受講を待っています。

☆チーム作り、実践的マスタリー、ルールというシステム、ストロークというコミュニケーションのテクノロジー、敏捷性という身体能力、体力に自信があるかどうかの判断としてのタフネス。シンプルな説明なのだが、学びの基本構造がすべて埋め込まれている。

☆また、こういうのもある。

タイトル ひたすら展覧会に行ってみる

授業のねらい:東京には美術館(博物館・資料館・画廊・文庫・展示室・企業のギャラリー等)がたくさんあります。・・・・・・芸術や文化、、表現を支える人と人の関係性、展覧会の仕組みについて参加者で話し合います。・・・・・・麻布のある港区だけでも美術館は15館あります。・・・・・・表現もたくさん観ていると心がふるえる作品に出会うこともあります。この講座ではその瞬間を目指したいと考えています。・・・・・・

授業の形態:話し合いと見学

☆東京がいかにクリエイティブシティであるか、それを生み出す関係性ネットワーク、システムを体験・観察・フィールドワーク・議論しようということだろう。都市機能の変遷と投資の意味の変異と人間の関係性がいっぺんにわかる場である。

☆個人のイマジネーションが、キャンバスから世界に広がる瞬間に気づいたとき、そりゃあ心はふるえるに違いない。

☆また、こうもある。

タイトル Alice's Adventures in Wonderlandを読む~Authentic English Reading

授業のねらい:教科書や入試問題の英文はキレイだ。その目的や君たちの英語力に合わせて、無駄が全て削ぎ落とされているからだ。しかし、管理の行き届いた箱庭を散策するだけでは自然の美しさを理解できないように、英語の原典を読んだことがなければ英語が読めるとはいえない。・・・・・・・

授業の形態:講義+ゼミ形式

☆麻布らしいレトリックあふれるシラバス。テキストはできればいろいろな版がでているから、自分で購入するのをすすめるとある。

☆すべて紹介したいが60以上の講座が実施されているから、このへんにするが、IBとの違いがすぐに了解できるだろう。IBはハイエンドな高校卒業資格のための学びであるが、教養総合は、そもそもそれを度外視している。

☆ストレートに本物それ自体への接近戦を挑んでいるのである。

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