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2015年中学入試話題校【09】吉祥女子

☆今年、都内の電車の中で、吉祥女子の社会の地理の問題を見た。屋久島と種子島はほぼ同じ位置にあるのに、なぜかくも降水量が違うのか?という問いかけ。台風の襲来うけるのになぜ?もはや違いは地形にしかないと。大変話題になった。

Kichijo

☆解答は参考書や教科書にはない。日本海側の雨や雪が降る知識を活用する「一段高い思考力」を要する問題を作成したということのようだ。

☆豊島岡女子と違い、たしかに一段滝思考力を要する。しかし、それは鴎友学園女子とほぼ同じコンセプトでもある。

☆入試問題は学校の顔。アドミッションポリシーが明快に表れる問題であることは確かだ。それゆえ、吉祥女子志望者の学校選択には、独特の意思決定が働くはずである。

首都圏模試センター「統一模試・志望校別度数分布表」から作成した志望者総数の推移も人気の持続を物語っているが、何より平均偏差値が高い。総数で100人は偏差値60以上だろう。

☆この層だと、豊島岡女子も鴎友学園女子も選択できる。しかし、吉祥女子を選択するのにはわけがある。大学合格実績だと、例によって国公立・早慶上智、理科大、MARCH、学習院などの卒業生数比は260%くらいだから、選択の違いはこの点にあるわけではない。

☆やはり今後の大学入試改革の動向をどう読むかが焦点だ。21世紀型教育推進校を選べば、おそらくその層の生徒は、その学校でナンバー1になれるし、さらに伸びるかもいsれない。しかし、そうはいっても目の前の実績がまだない学校が多い。

☆かといって、20世紀型教育を押し通して大学合格実績を出している学校での6年間の生活はドメスティックであることはほぼ間違いない。それが伝統なのだから。

☆じゃあ、鴎友学園女子はというとキリスト教主義である。それを受け入れられないときどうするか。

☆そうなると、20世紀型教育の精度も高く、しかし21世紀型教育にシフトしようと思えばすぐにできる準備(国際交流プログラムと図書館を学びの拠点としている教養教育の充実)ができていて、二兎を追うことができる吉祥女子に魅力を感じるということだろうか。

☆だいぶ志望者が少なったとはいえ、芸術にも力を入れている。21世紀はデザインの時代でもある。その種もしっかりと植えられている吉祥女子なのだ。

☆偏差値55前後の層はどうだろう。吉祥女子を第一志望にしながらも、併願校は大妻中野をはじめとする21世紀型教育推進校ということになるだろう。

☆大妻中野は、大学合格実績もしっかり出せるし、かつ21世紀型教育もすでにスタートしているから、6年後はグローバル教育のクオリティという観点では、吉祥女子を追い抜いている可能性もある。

☆かつて、鴎友学園女子、洗足学園、品川女子がそうだったように、下剋上の可能性はいつもある。

☆その点、偏差値50前後の層は、あまり迷わず6年後のリベンジができる21世紀型教育推進校を選択する意思決定はしやすい。

☆時代の揺らぎが大きいとき、動揺するのはいつもピラミッドのサブ上層に位置するメンバーである。

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