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富士見丘 創造力を育てる思考力テスト開発

☆昨日、富士見丘は同校サイトで「思考力テスト」のサンプル問題を公開した。

☆動画を見て、問題を考えていくスタイルで、かわいらしい女の子カコちゃんが、おはじきなどの素材を、赤いひもと黒いひもで2つに分類していく動画をまず視聴する。

Photo

☆そして、その動画の中でカコちゃんがどう考えているのか、思考のプロセスを分析・統合する(メタ認知)問題を考えていく問題が出題されている。つまりカコちゃんが考えていることを考える問題。バーチャルリアリティの天才ランディ・パウシュが、余命わずかを宣言されたときに行った「最後の授業」での主テーマ「頭のフェイント(head fake)」問題になっている。

「思考力問題」=「頭のフェイント問題」

Fujimi
☆素材を分けることは簡単。しかし、カコちゃんが分けたときの視点をリフレクションするフェイントはワクワクする。ここでは、デノテーションとコノテーションの反転が起きているから、レトリックのヒントに気づくかもしれない。レトリックのヒントは、富士見丘が大切にしている世界に巻き込むプレゼンテーションの極意。

☆また、いろいろ2つに分けることができるのだが、よくみるとショートしているものもある。本当は3つか4つに分類しなければスッキリしないのに。無理やり分けている。それを解決するためにはどうするかパラドクス(ラッセルのタイプセオリー)に気づくリフレクション問題も出されている。

☆実はこれが、メールやSNSでテキストコミュニケーションがショートしてしまう現象につながる。

☆この葛藤と同じ構造が、戦争であり貧困問題であり自然破壊の問題にもある。つまり、ノーベル経済学賞受賞のジャン・ティロールの基本発想囚人のジレンマ問題。

☆このことに気づき、未知の問題を解決する頭のフェイント授業は、富士見丘に入学すればあふれている。自主研究「5×2」はその象徴的授業である。

☆来週から文科省は、学習指導要領の改定に向けて本格的に動き出す。大学入試改革と一体となる学習指導要領改定の眼目は「脱知識偏重=思考力・判断力・主体性の育成」。

☆そのためにアクティブラーニングという授業改革を行っていく。それを先取りする先進性が今回の富士見丘の挑戦。

☆そしてこのアクティブラーニングが成功するには、このようなメタ認知を媒介して自己決定や創作を行わなければ、なんちゃって創造になり、思い付きで終わってしまう。

Taxonomy
☆つまり、ブルーム型タキソノミーでは、「知識→理解→応用」までしかやってこなかった従来の学習指導要領。それゆえ「知識偏重」だったのだが、これを超えるには、教師が富士見丘のような頭のフェイント「思考力問題」の問いを投げかけられるかどうかにかかっている。すなわち教師力の質がポイント。

☆教科書を教える授業は、今回の富士見丘の思考力サンプル問題では、「カコちゃんの動画」の理解段階まで。つまり、タキソノミーで言えばレベル2まで。

☆アクティブラーニングは、そこからレベル6段階までちゃんと考えることを意味する。

☆公立学校は、富士見丘に学ぶときが来るだろう。

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