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GDP悪化 私立中学受験市場への影響は?

☆本日17日、消費税増税の大きな判断材料とされる数値が発表。7月から9月のGDP(=国内総生産)の成長率は、事前の予測を大きく下回り、年率で-1.6%だった。

☆詳しいことはわからない。ただ、個人消費が伸び悩んでいる実感はたしかにあるし、受験市場の現象にも直截に反映している。

☆いずれにしても、今後当面株価が常に右肩上がりというのは難しい。円安も続くだろう。株安、円安。これが日本の実態経済の本当のところだと認識したほうがよいのだろう。

☆自動車なども海外輸出分は円安で景気は良いが、輸入産業や国内産業は、その逆だ。ますます格差は広がる。

☆結局、この突破口は、国内市場が開かれない限りどうしようもないところまできているから、個人消費の領域での市場がグローバルになる以外にない。

☆文部科学省は13日、全国の公立学校のうち2012年度に598、13年度に482の計1080校が廃校になったと発表したが、これは少子化というより、財政の問題である。

☆国の財政状況の悪化が、公立学校の統廃合を促進しているのであり、実に経済の問題である。

☆だから消費税を10%にという話であるが、国内市場をグローバル市場に直結しない限り、資金資産の調達が外部からないから、トモグイ状況が進むだけで悪循環。

☆教育は経済と関係ないとよく言われるけれど、目の前で公立の統廃合が起こっている。関係ないことなどあるはずがない。

☆私立学校は関係ないだろうと思われるかもしれないが、統廃合が簡単に行われないから、入学しやすくなったり、定員割れを起こす学校が続出する。

☆今、ちょうどお受験がはやくも終盤を迎えようとしているが、慶応幼稚舎、横浜の慶応小学校、早稲田、暁星、雙葉など以外は、実に入りやすくなっていると、お受験の知人から生々しい声を聴く。

☆お受験塾が成り立つのは、そのような学校に入るために高額の塾の費用を払える勝ち組の家庭があるからだが、格差が広がると、その家庭層も絞られてくる。だから、多くの私立学校は、入りやすくなり、そのうち定員割れを起こす。

☆お受験の場合は、もともとパイが小さいから、今のところ入りやすくなっているという程度だが、いずれ苦しくなるときを迎えるだろう。

☆一方私立中学受験は、少子化というよりもやはり経済の悪化が影響する。受験生10000人くらいは、高偏差値の学校に収まり、そこに通わせるなら、世帯年収1000万円ぐらいはなんとかしようという両親がでてくるが、そうでない学校の場合、公立に行って、高校でリベンジしようとなる傾向が今やトレンドだ。

☆しかしながら、このトレンドは、ちょっと考えればおかしいということがすぐにわかる。かりに公立中学に進んで、高校入試でリベンジといっても、これまた首都圏だと10000人くらいの生徒に道が開けるに過ぎない。

☆リベンジが果てせない場合、負け組は決定的になる。

☆だから、今もう一つの真のトレンドは、私立中学に通わせることができるのでれば、高偏差値の学校に所属できなくても、高校入試でリベンジではなく、大学入試の時、社会に出たときに、リベンジできる私立中高一貫校を探した方が良いという流れが生まれている。

☆21世紀型教育を推進している学校に風が吹いているのはそういうことだ。経済が回復しようが悪化しようが、大学入試の時、社会に出たときにリベンジできる学校の市場が新たに生まれている。

☆その証拠に、受験市場の方はどんどん統廃合し、高偏差値市場と21世紀型教育市場の両方に対応できるように動いている。

☆高偏差値市場だけ狙っていると、当然企業経営は苦しくなる。だからといって、中学受験全般に投資しても、受験生が分散しているから、回収できない。であれば、高偏差値市場と21世紀型教育市場というそれぞれは小さいけれどその2つに集中すれば、投資は回収できる。

☆そうはいっても、この2つの市場には、まだまだ大手塾・予備校は多すぎるから、統廃合が進む。代ゼミ、早稲田塾の動きはすでにご承知の通り、そしてさらに水面下での動きがこれから他にも続くだろう。

☆しかし、受験市場の本当のねらいは、21世紀型教育市場なのだ。なぜなら、この市場は国内市場をグローバル市場にダイレクトに広げる可能性があるからだ。

☆そして高偏差値市場も、実際にはすでに21世紀型教育を推進し始めている。

☆したがって、本当に嫌な話なのだが、現状で勝ち組の家庭は、高偏差値というより、21世紀型教育市場に照準を合わせていると言える。

☆勝ち組の家庭の子弟が、今現在高偏差値をとっているとは限らない。そういう場合、大学入試時、就活時、起業時にリベンジできる学校に投資をしようというのは当然なのだ。

☆それにごめんなさい。露骨な言い方をするけれど、いま勝ち組一歩手前の家庭の場合、高偏差値の学校がだめなら、公立高校でリベンジというのではなく、リスクマネジメントとしては、高偏差値でない21世紀型教育の学校を選択する方が、将来のアドバンテージは高い。

☆公立中学に進んで、高校入試を迎える時、選ばなければ高校はどこにでも行けるが、確実に格差が激しく、勝ち組になれない場合、本当に悲惨な結果が待っている。たんに学力の高低の違いではない。心の問題がおそいかかる。諦念か自己否定かどちらかが子どもたちを襲う。

☆それでは、高校入試の段階で、勝ち組になれない多くの生徒の未来はどうなるのだろうか。今のところ解決策はないが、結局そこも21世紀型教育の市場が出来る以外に解決策はないだろう。

☆中学受験とは違い、少子化といえどもまだまだ受験生の数は多い、薄利多売の21世紀型教育を支える新しい市場は、ICTによって可能になる。それが現実化するタイミングは、東大ピラミッド大学受験が崩壊するときである。

☆その兆候はロンドン大学とパラレル・ディグリーを提携した武蔵大学の動きに顕れている。今のところまだ対象は20名であるが、各私立大学が生き残りをかけて、世界大学ランキング100以内の大学とダブルディグリーの提携をするだろう。

☆そのときに必要になるのは、英語力とIB型思考とICTスキル。そうそう情熱と寛容性も。

☆今のところ、これらを学べる環境は私立中高一貫校のうち21世紀型教育推進校にしかない。

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