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2015年中学入試話題校【53】富士見丘 協働的自己創造システムの拡張

☆昨日12月30日、富士見丘は決定的な記事を掲載した。≪参加生徒に聞く「慶應義塾大学との共同研究プログラム」≫がそれだ。

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☆なにゆえ、決定的かというと、

1)生徒の「思考力」が共に自己編集創造する学びのシステム=オートポイエーシス的な自己組織化がなされる学びのシステムができているということ。

2)このオートポイエーシス的な学びのシステムは、開放系で、学内学外の学習者に広く開かれ拡張するということ。

3)中高段階で公立私立問わず、オートポイエーシス的な学びの組織は、富士見丘をおいてほかにないし、世界でもAレベルやIBなどを採用しているハイレベルな機関でしかないだろうということ。麻布には伝統的に暗黙知としてオートポイエーシス的なシステムがあるかもしれない。

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☆以上の3点が決定的なのである。オートポイエーシス的な学びのシステムとは、無前提の自律システムということ。中高のシステムは公立であれ、私立であれ、多かれ少なかれ、コントロール型である。革新的な私立学校でも、垂直権力と水平活力のバランスのうえに成り立っている。

☆だから、最近、アクティブラーニングで求められる教えない授業などというものは、実際には擬似的な仕掛けである。

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☆なぜそうかというと、思考するには、思考する自分の置かれている立脚場、そこからものを見ている前提視点、見ている先の焦点をあてている視点などが条件として必要である。

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☆立脚点というのは、共生を大事する立場にたっているのか、個人主義的な足場を有しているのか、それによっては、たとえ視点が同じでも考え方は大いに変わってしまう。

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☆前提視点というというのは、たとえば、科学的なもの見方をするのか、文学的なものの見方をするのかによっては、やはり結果は違ってくるだろう。

☆焦点視点とは、今何の関係に集中しているのかという分析視点のことを指す。

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☆これらの視点は、実際には生徒によって違うし、意識することで、自在に道具化できるから、未知の山を登るとき、思考の足掛かり手がかりになる。

☆ところが、一般に学校教育においては、生徒がどのような立脚点に立っているのか、視点を有しているのか話し合う場がない。すべて、予め与えるのである。

☆だから、生徒はいつまでたっても、思考しているにもかかわらず、ルーチン化されたものの見方やパターン化されたアイデアばかりがでてくる。

☆たとえ、クリティカルシンキングをトレーニングされたとしても、与えられた批判視点で考えていくから、自分の意志にかかわらない展開をしてしまう。現状の日本の中高で行われているクリティカルシンキングなるものは、この魂のない批判的精神が発動されているものばかりである。

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☆ところが、富士見丘は、中1から高2まで、生徒全員が、通年で自分の問題関心を自分の視点で分析し、再編集していくテーマ編成型自主探究を行っている。

☆そして、今年、富士見丘の生徒は、慶応義塾大学理工学部の伊香賀教授と研究員との協働研究においてプロジェクトの一端を担った。このとき生徒たちは、今まで以上に、探求視点のオリジナリティの重要性について気づく。

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☆その気づきを一年を振り返って、行ったのが先にご紹介した富士見丘の記事なのである。

☆参加した生徒たちは、振り返る視点も自ら創造している。ポストイットに気づいたことをどんどん書き出し、それを並べ替え、並べ替えた自分たちの視点を議論していく。

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☆そしてその視点を座標系にして、今度は自主探究の活動を分析する。その結果、自分たちの自主探究と大学の研究の広がりや深さの違いについて意識しはじめる。

☆もしも、慶応大学との高大接続のプログラムがなければ、このことに気づかないままだっただろう。つまり、ほとんどの中高で行われている自由研究の域を出なかっただろう。探究や研究の公共性という条件が、そこにはないからである。

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☆2020年に向けての大学入試改革で求められているものの一つに学びの体験プロファイルがある。どんな体験をしてきたかであるが、その評価基準はなんだろう。

☆それこそが、この公開性、公共性である。世界に通じる体験であるのか自己閉塞的な体験であるのか。そこが強烈に問われるのだが、その重要性にまだまだ多くの中高の現場は気づいていない。

☆富士見丘は、徹底した探究主義だし、それがグローバルな世界につながるかどうか海外研修を重視してきたし、大学との本格的な高大接続のコラボレーションを模索してきた。

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☆この探究主義という、一貫した脊髄に、学びの細胞が自己生成してきたというのが、他と違う富士見丘の教育システムの特色だろう。

☆こうして、富士見丘において、中高大がつながったアクティブラーニングは、オートポエーシス化しているから、富士見丘の教師も生徒も全員が、自己創造を果たしていく。それが加速した一年だったのだろう。

☆だれがコントロールすることもなく、権力ではなく探究活動がシステムがビッグバーンを起こす兆しがあるわけだ。

☆もちろん、このような自己生成的あ組織化には、太陽エネルギーも水も必要である。そのファシリテーションは、言うまでもなく理事長校長をはじめとする幹部の教師陣の魂「忠恕」である。

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