« 2015首都圏中学入試【16】 共立女子 俊敏なリスクマネジメント(1) | トップページ | 2015首都圏中学入試【18】 共立女子 俊敏なリスクマネジメント(3) »

2015首都圏中学入試【17】 共立女子 俊敏なリスクマネジメント(2)

☆共立女子の過去問を使っての入試傾向と対策の説明方法が、見事だった。他校を圧倒するデータ分析力を披露したのだ。この重要性に気づく受験業界人が少ないのが極めて残念である。こんなすごい見識と知見をもった教師はなかなかいない。しかも一部の教師ではなく、集団でなのだ。このデータサイエンティスト的な発想がなければグローバル教育だとか21世紀型教育は到底達成しえない。

Dsc02091

☆たいていの学校の入試傾向の説明は、塾や入試問題出版社声の教育社がすでに分析している分野と問いの形式(選択式とか記述式とか)、合格最低点や平均点などと重なっていて、過去問を学んでいる受験生や保護者はすでに知っている。

Dsc02132
☆それなのに多くの時間を費やして説明するのはいったいなんなのだろうと思ってきた。ところが共立女子の説明会は掘り下げ方がすばらしかった。

☆充実した資料が作成され、そのような一般的な説明はパワーポイントをささっと送り、確認程度。重要なのは、合格者集団と不合格者集団の正答率のギャップを分析していくクダリ。

☆一問一問、合格者集団と不合格者集団の正答率がデータベースになっていて、ギャップが少ないもの、ギャップがある程度あるもの、ギャップがかなり開いているものに分け、それぞれの問題を提示。

☆どうして差がついたのか解説しながら、思考の躓きポイントを披露していく。当然、受験生や保護者も、真剣そのもの。自分だったらそのポイントを超えられるかどうか考えていたのである。

☆ 入試の傾向は毎年同じであるから、問題そのものは違っても、考え方は同じシステムであるから、この情報をもとに、ギャップがある程度出る問題を本番までに必死に考えぬきさえすれば、突破できることを4教科の教師全員が口をそろえてエールを贈る。

☆このデータ分析について、期待の広報メンバーの1人である金井先生は、「生徒にとって入試対策になると同時に、作問者側の学びにもなります。識別力のある精度の高い問題をつくるにはどうしたらよいのか、また作問のミーティングもデータに依拠しながら話し合えるので、充実しているのです」と教えてくれた。

☆このデータ分析や活用方法は、CEFRやOECD/PISAやTOEFL・SATを主宰しているETSなどが分析するときのIRTという方法の基本的な考え方である。

☆日本の大学の教育学部では、まだまだ注目されていないテスト測定学の領域に共立女子の教師集団は、すでに立脚しているのである。

|

« 2015首都圏中学入試【16】 共立女子 俊敏なリスクマネジメント(1) | トップページ | 2015首都圏中学入試【18】 共立女子 俊敏なリスクマネジメント(3) »

中学入試」カテゴリの記事