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2015首都圏中学入試【44】 御三家出願締切出揃う 「対話流儀の一貫性の強度によって二極化」

☆2015年中学受験の老舗ブランド御三家の出願はすべて締め切られ、出願数がすべて確定した。

2015

☆武蔵以外は、すべて前年度対比は100%を超えた。実はこの武蔵だけがへこんだというのが、今年の中学入試の象徴的な特色ではないだろうか。

☆というのは、この表をみて、たんにやはり東大合格実績で学校は選択されるんだと思ったとしたら、今年の受験生は問題ないが、来年以降の受験生は未来の自分を育てる幸せな学校とのマッチングを誤るだろう。

☆まず、この御三家と駒東の場合、中学受験のある意味シンボル的なブランド力を持っている。

☆そしていずれも他の学校に比べれば、東大合格実績はよい。スーパーブランドは、東京の御三家にしかない。だから、シングルスクールのもう一つの集積エリア神奈川は、そのブランド力を圧するために東大合格実績アップに必死になってきた。

☆しかし、ここにきてどうやらスーパーブランド×東大合格実績とそれを圧倒する東大合格実績という視点に基づいた比較では論じられなくなってきている。

☆というのも、まだ神奈川の男子校の多くが締め切っていないからなんともいえないが、超東大合格実績を出していれば生徒募集の勢いが持続可能かというとそうでもない出願状況である。

☆しかも御三家以外の東京の男子校も神奈川エリアに比べ出願の勢いがよい。これはなぜだろう?神奈川エリアの女子校は、男子校よりも好調のように見えるが、サンデーショックの影響を考えれば、もう少し盛り上がってもよい。

☆この東京エリアと神奈川エリアの出願の勢いの違いが、御三家の中で武蔵が今一歩乗り切れなかった理由と通底しているのではあるまいか。

☆その理由とは何か?それは「対話流儀の一貫性の強度」である。

1)リベラルアーツ(グローバル市民)流儀の対話

2)目的戦略的(学歴エリート)流儀の対話

3)上級階層流儀の対話

4)短期市場利益流儀の対話

5)武士道的流儀の対話

6)リバタリアン流儀の対話

☆このうち、1)と2)の対話流儀の一貫性強度の高い学校は、今年出願が好調だったといえよう。

☆1)は21世紀型教育、2)~6)は20世紀型教育と分けることもできる。

☆麻布は、完璧なまでに1)。創設期からコミュニタリアニズム的対話や議論をベースにしたリベラルアーツの教育を貫き通し、その文化を広めるために毎年80人前後の東大合格者出している。東大合格はエリート養成なんかどうでもよく、麻布の歴史的意義ある≪私学の系譜≫の根源的人間存在を保守するためのアクションである。

☆開成は2)である。創設以来、初代校長高橋是清の理念である東大合格の覇権を握り、日本国家を守るための優秀な官僚を輩出するのが目的。そのためには、ハーバードやスタンフォードにも合格させることが強く世の中が求めれば、開成の創設理念である官僚養成の環境を守るために目的戦略的な対話を学内外で貫き通していくのである。

☆武蔵は、本来6)であるが、1)にもゆらぎ、4)にもゆらぎ、一貫性が弱くなっている。

☆駒東は、2)である。ただし、徹底した学歴エリートとしての科学主義の学校である。東大とサイエンスの徹底。高精度20世紀型教育は、まだまだ市場の支持を得る。

☆桜蔭も2)である。徹底した東大と医学部の学歴エリート養成学校である。学内の先生方はそんな意識はまったくない。そこが学歴エリートなのだ。

☆女子学院は、完璧な1)である。

☆雙葉は、完璧な3)である。

☆栄光は、イエズス会の流儀からいって2)であるが、カトリックであるから、1)にも心揺れる。

☆聖光は、本来2)であるが、4)を戦略だと誤解する傾向がここ数年でてきた。市場がある程度調子がよいときは問題ないが、中学受験市場がフリーズしてくると、ダメージをうける。

☆それでも、聖光は東大合格実績がものをいうが、そうではない男子校の多くはミニ聖光になろうとしてきたがゆえに、軒並みダメージをうける。

☆桐光は2)を貫いている。公文国際は共学校だが、神奈川で勢いがよい学校だから、ここで触れておくが、完璧な1)の対話流儀を貫徹している。

☆藤嶺藤沢は、首都圏では唯一の5)の学校である。武士道はもともと市場に媚びないがゆえに、勝海舟のような戦略を導入するのが難しいのかもしれない。

☆フェリスは1)の顔を持ちながら2)の顔も持っている。横浜共立はプロテスタンティズムでありながら完璧な6)。横浜雙葉は完璧な3)である。

☆このように考えていくと、高精度な21世紀型教育を実践している学校と高精度な20世紀型教育を実践しているところは生徒募集が好調で、中途半端な21世紀型教育と中途半端な20世紀型教育を実践している学校は不調であるという、「対話流儀の一貫性の強度によって二極化」するのではないだろうか。

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