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2015首都圏中学入試【49】 思考力テストが受験市場の質を高める

☆英語入試ばかりか思考力テストを実施する学校も目立ち始めたが、この意味は大きい。中学受験市場の質を高めるからである。

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☆前回ご紹介した今年の灘中のニュートンの万有引力問題。このような問題は、上記の各学校がもし出題したら完璧なまでに思考力テストになる。おそらくこの素材だけの主題編成型のスタイルになるだろう。

☆そして、そんな問題は誰が作成するのかというと、スーパーグローバルティーチャー(SGT)でなければできない。

☆つまり、思考力テストを作成している学校は、SGTが日頃の授業で高い言語能力を駆使するリベラルアーツ流儀の対話をしている。ニュートンが目の前のリンゴの落下と月の落下(ととらえ返すところが実はすでにすごいのだが)を関係づけてしまう発想は、相似という科学的レトリックを使うわけだが、そのレトリック能力を養う授業には、リベラルアーツ流儀の対話が貫徹していなくてはならない。そして、当然アクティブラーニングになる。

※相似を論理として捉えるだけはなく、アナロジーとしてとらえ返す(レトリックということ)ことによって、システム思考とデザイン思考の両方が統合されるわけだ。

☆したがって、上記の学校にはSGTが集積しているのである。入試問題は学校の顔と表現されて久しいが、もっというと、学校のブレインそのものであろう。

☆枕が長くなってしまったが、このような思考力問題は、従来は麻布とか武蔵、灘、筑駒、栄光、桜蔭、雙葉という限られた高偏差値校が出題するものだと考えられてきた。

☆しかし、そのような考え方は、思考の自由や子どもの学ぶ権利を軽んじるパワハラ発言!だったのである。それでは、中学受験がフリーズするはずだ。だから、うちを受けにくる生徒は思考力問題なんてできませんという教師がいるような学校は選ばない方がよい。

☆考える問題を偏差値に関係なく、各学校が創意工夫してがんがん出題する自由を楽しめる教師、つまりSGTのいる学校が楽しいに決まっている。思考力テストは、受ける生徒の学びの状況に合わせて、最初のトリガークエスチョンを設定すれば、なんら問題ないのだから。

☆ニュートンと同じように、寺田寅彦も目の前の湯飲み茶わんから湯気がでているのを見て、地球規模の気象現象をイメージした。しかし、これは偏差値の高い生徒にしか考えられないことなのだろうか?

☆考える出発点、プロセスの道のりの長さの違いはあるだろうが、誰にだって考えることができる。

☆だから、各学校の思考力テストの創意工夫が中学受験市場の学びの質そのものを変えるのである。そして、二極化から分極化へ中学受験市場はシフトする。偏差値はチャンレンジ度を表現するのではなく、モチベーション度を示唆するように変わるのである。

☆その突破口を私立学校ばかりではなく、模擬試験カンパニーでも開いたところがある。それは首都圏模試センターで、今年11月最難関模試を新設する

☆今までこの手の模試は、御三家クラスの受験生を集めた塾が、その限られた層のみを対象にしてきた。

☆そんな境界線を突破して、多くの受験生に考える体験を誘うテストである。最難関模試は、要するに麻布や栄光や桜蔭のような思考力問題が出題されるだろう。多くの受験生が考える問題を知的に楽しむ機会が増えれば増えるほど、日本の教育の質は向上する。

☆それが未来から来た留学生にとってばかりか、社会にとって有益であることは間違いない。、

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