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新6年生のために(08)  三田国際で2015 年首都圏中学入試「入試総括コラボミーティング」開催

☆2015年2月16日(月)、三田国際を会場に、2015 年首都圏中学入試「入試総括コラボミーティング」が開催。主催は、首都圏模試センター。参加者は、同センター「統一合判」模試会場における父母会の講演に登壇している受験業界の重鎮の方々。

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(首都圏中学模試センター 代表取締役社長北林隆道氏の開会宣言から始まった)

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(大量の情報が集められた)

☆北林氏は、開会の挨拶で、今春 2015 年首都圏中学入試の受験生が上向きに転じ始めた。先生方と今年の全体状況分析と、目立った動き、トピックスについて、情報共有をし、来年さらに私立学校の教育が注目されるように父母会で発信していただきたいと、首都圏模試センターのミッションの実現を共に行っていこうと呼びかけた。

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(左から、首都圏模試センター 取締役統括マネージャー/山下 一氏、 取締役教務情報部長/北 一成氏)

☆入試総括の情報共有は実に多次元・多面的に行われ、全体像が浮かび上がった。

■テーマ①「2015 年首都圏中学入試の全体状況」
◆はじめに ・山下 一氏(首都圏模試センター統括マネージャー)
◆保護者の志向の変化 ・安田 理氏(安田教育研究所代表)
◆過去問の売れ行きから ・三谷 潤一氏(声の教育社・営業部課長)
◆私学の変化と将来展望 ・富田 亮氏(『私立中高進学通信』編集長)

■テーマ②「エリア別/目立った入試動向」
◆埼玉エリアの入試動向 ・岩佐桂一氏(北斗会・岩佐教育研究所代表)
◆千葉エリアの入試動向 ・北 一成氏(首都圏模試センター教務情報部長)
◆東京エリアの入試動向 ・樋口義人氏(前首都模試社長・中学受験センター代表)
◆神奈川エリアの入試動向 ・瀬川信一氏(ビスタ代表)

■テーマ「2015 年の入試・学校取材トピックス」
◆入試・学校取材トピックス① ・千葉 実氏(知恵工場ナレッジ代表)
◆入試・学校取材トピックス② ・益尾 貴公氏(教育関連ライター)
◆入試・学校取材トピックス③ ・尾崎 朋子氏(エディケーショナルネットワーク課長)

■テーマ④「変わる日本の教育と注目の私学」
◆21 世紀型教育の展望 ・本間勇人(私立学校研究家)
◆変わる 2020 年大学入試改革 ・大野香代子氏(大学通信 情報調査・編集部編集長)
◆帰国生入試とグローバル教育 ・鈴木裕之氏(スタディーエクステンション代表)
◆インター教育と将来ビジョン ・大橋清貫先生(三田国際学園・学園長)

☆情報共有の会とその後の振り返りの対話で5時間ほど熱く語り合うコラボミーティングとなった。倍率や実人数以外に、過去問の売れ行きの前年対比や塾の合格実績の推移などから、受験人口の予想がたてられ、受験市場のクライアントの動きや塾との関係性が具体的にイメージできた。

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(首都圏模試センター前社長の樋口氏は、2020年大学入試改革は、私立中高一貫校にとってアドバンテージがあり、アンチゆとり教育で中学受験市場が盛り上がったように、大学入試改革一体型の21世紀型教育の展開が、再び中学受験市場を盛り上げることになると論じた)

☆保護者の求めているものが、2015年をエポックに、大きく変わったのではないかという予測と、しかし、エリアごとにそれは特色があるのではないかという議論もおもしろかった。世代とエリアの複合的な変化が横たわっていることのようだ。

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☆大学と中高の両方を取材している先生方の情報からは、中高が大学から求められているもの、それが実現できるのは、私立学校という教育の自由がなければ、実はなかなか難しいことなども明確にイメージできた。

☆また、デジタルネイティブを受験生にもっているミレニアル世代の保護者は、web出願も積極的に使うようになっているという情報もおもしろかった。Webアクセスのディバイスは、スマホが60%とというのもやはり何か変化を感じた。

☆その変化は、帰国生にも影響している。海外の学びの体験を生かしてくれる中高の入試や中高のイノベーティブな教育環境を重視する傾向が色濃く出てきたという。

☆それぞれ特色ある情報が共有されたが、そこから抽出できることは、

1)保護者が私立中高一貫校に求めるもの、大学がもとめるものが、未来を切り拓ける力を身につける新しい教育/21世紀型教育。

2)その未来志向の教育のビジョン、具体的実践をきっちり表現できた学校に生徒が集まった。

3)そういう意味では、集まったところとそうでないところの二極化はさらに進んだが、昨年までのように、偏差値が高い学校だから集まり、そうでない学校には集まらないという傾向ではなくなった。大学進学実績を求める保護者と21世紀型教育を求める保護者というように保護者の志向性が明確に多様化してきたのではないか。

4)21世紀型教育を求める保護者は、45歳前後のミレニアル世代で、この世代は、自分の考え方・感じ方を重視する一方で、その感覚をシェアすることができる環境を好むようだ。そして自分の考え方・感じ方を形成するのに、膨大で多様な情報、特に評判情報をサイトやSNSで瞬時にスマホで収集する。

5)2020年大学入試改革や学習指導要領改訂は、ますますデジタルネイティブへの対応を色濃くしていくから、この子どもへの魅力をつくる潮流がはっきり見え始めたのが2015年中学入試なのではないか。

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☆最後に三田国際の学園長大橋清貫先生は、このような趣旨の話を語った。

大学合格実績を学校選択の一番の理由と考えず、自分の子どもにとって、一番幸せな学びの環境、ともに歩いてくれる教師のホスピタリティの質を求める保護者がたくさんいることに私自身驚いている。もちろん、その結果大学合格実績は出るのだという確信はいだいてもらっているでしょうが、大切なのは、子どもが大きく成長できる教育の質や環境があるかということ。

そのためには、学園の先生方が、全員研修のみならず、最適な学びの方法や教材を開発する議論でどれほど沸いているのか、その熱を保護者に伝える。するとそれがスーッと伝わる。シェアできる手ごたえを私自身どんどん感じる。先生方も感じる。そして保護者も感じる。

最適な学びとは、教員全員がPBL(アクティブラーニング)を行うことだという信念を先生方がもっている。だからまた伝わる。

コミュニケーションが大切なのであれば、外国人教師が多くなったのだから、メールの連絡は、全部英語でやる。大事なことは、それは命令されたからやるのではなく、コミュニケーションを豊かにしたいから行う。

子どもの成長も同じ。勉強しなさい、大学受験のために頑張りなさいではなく、自分が学びたい、探求したい、発信したいと内側からモチベーションがわいてくる。当然、結果もでるでしょう。しかし、大事なのは、そこに行きつくまでの学びの体験の質そのものが大事。そのことを理解し、強く望む保護者が、2015年入試にドッとやってきてくれた。

☆参加した方々は、たしかに中学受験市場の構造が大きく変わったと確信した。なぜなら、その証が、会場校三田国際学園で起こったという事実にあることを改めて確認し、その背景に衝撃を受けたからである。

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(ミーティングが始まるまで、三田国際の学びの新空間を見学する参加者)




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