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進撃の21会【01】 UCLと21会校の対話はじまる グローバル維新2089に向けて

2月22日3月21日と21会(21世紀型教育を創る会)は、2014年の21世紀型教育の開発とその成果について報告セミナーを開催した。

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(かえつ有明新校長石川先生が中心にUCLと21会の対話を開始)

☆21会は、2011年発足以来、21世紀型教育の準備と実践を積み上げている。PIL×PBLという最強のアクティブラーニングを全面的に授業で展開してきた。

☆そのエッセンスとして、独立した「思考力テスト」も開発し実行。今年の中学入試では、中学受験市場でも認知され始め、適性検査とは違い、IB型思考力という広く深い思考の論理と創造性を追求したテストであることの理解も広まり始めた。

☆今年の21会は、この「思考力テスト→PIL×PBL」という21世紀型教育に、3つの大きな教育を統合する。

1つめは、コースによっては、英語以外の教科も英語で授業するという意味でオールイングリッシュの新しい授業シーンが出現する。

2つめは、すでに桜丘と三田国際、聖徳学園が先進的に推進しているが、ICT教育の結合である。

3つめは、グローバル大学進路指導の新たな展開。グローバル大学とは世界大学ランキング100位内の大学とスーパーグローバル大学がターゲット。

☆そしてはやくも3月25日、かえつ有明KALCスペースで、UCL(2013・2014QS世界大学ランキング5位)と21会の対話が始まった。つまり、3つめの取り組みの本格スタート。UCLといえば、今大河ドラマで話題の吉田松陰の門下生が留学した大学。伊藤博文がすぐに想起されるだろう。また夏目漱石の留学先でもある。

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☆21会も、≪私学の系譜≫のルーツのひとつである吉田松陰の系譜の精神を継承して、UCLと対話しつつ、2089年の未来への契機としてのグローバル維新ビジョンを実現する動きをスタートしたのである。

☆もちろん、実利的な側面もある。それは2020年大学入試改革のある意味目玉である「大学入学希望者学力評価テスト」に対応する動きでもあるということである。

☆このテストに最もイメージが近いものが、UCLの大学入学準備資格テスト(UPC:Undergraduate Preparatory Certificates)だからである。資格の基準を構成する基本要素は、

・ハイレベル英語(IELTSの高スコア)

・クリティカルシンキングテストのクリア

・数学のテストのクリア(学部のコースによって他科目選択も可)

☆2020年の大学入試改革における英語は、外部試験も考えらているし、そもそも四技能を必要とするから、IELTSのトレーニングはそのまま生きる。

☆また、「思考力・判断力・表現力」の総合的な力を必要とされるとあるが、これはクリティカルシンキングテストが必ず参考にされるはずだ。

☆そして、グローバル人材は、文系理系問わず、数学の≪概念操作≫という思考力は必要となる。論理的・批判的・創造的思考力は、この数学の≪概念操作≫抜きでは考えられない。

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☆それにしても、21会の先生方はさすがはSGH(スーパーグローバルティーチャー)である。英語で大いに対話していた。

☆一方私は、当然日本語。なぜならかえつ有明の放課後学習のチューターは、英語が達者な大学生が多く、今回は慶応大学の大野さんが同時通訳を行ってくれたくれたからだ。

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☆かえつ有明の大学進学実績が飛躍的に伸びているのは、チューターも、スーパーグローバルチューターだからであることを実感!

☆UCLと21会の対話ミーティング終了後、事務局とUCLとで今後のコラボレーションについて対話した。イギリスとアメリカの大学の仕組みの違いやグローバルリーダーとクリティカルシンキングを媒介する≪ダイアローグ≫の重要性など本質的な話題もしながら、協働でプログラムのプロトタイプを創っていくプラグマティックな話をした。

☆何せあのベンサムが創設にかかわったUCLである。功利主義的コミュニタリアニズムというイギリス経験主義の進化系の系譜が故に、実におもしろい対話であった。

☆UCLのUPCを通しての進路先には、オックスブリッジも開けている。日本の1条校からオックスブリッジへの道も開かれることになる。21会とUCLの今後の対話に期待したい。まずは、かえつ有明が早速コラボプログラムを組み立て始める。グローバル維新2089の物語は始まったのである。

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