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新6年生のために(31) かえつ有明 ダイバーシティダイアローグ始まる。

かえつ有明サイトによると、2月21日(土)に同校で「キャリアの日」と銘打ったワークショップが行われたようだ。中2のワークショップは、総勢50名以上という社会人が集まり、4名1組の生徒チームと対話(ダイアローグ)をしていくという形式。

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(仕掛け人でSGTの佐野先生)

☆生徒の方はローテションしながら、多くの社会人との出逢いをもとめて動き出す。ジグソー法というより、自分の目の前の友達の友達の友達をたどっていくゲームでもある。

☆たしかにキャリ教育ではあるが、本当はそれ以外にも目的があるプログラムだ。つまり、「頭のフェイント」が仕組まれている。このようなプログラムをデザインできる教師をスーパーグローバルティーチャー(SGT)と呼んでいるのだが、このようなワークショップを中学全学年で動いているのだから、SGTはかえつ有明には満ちているということだろう。

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☆さて、その「頭のフェイント」として、隠されたプロファイルは何だろう。それは、自分が見ているのは友人かもしれないが、自身の存在が、いつのまにか多くの人間のネットワークの中にいるということに気づくというプログラムになっているところ。

☆もし、生徒全員が自在に伸び縮みするひもを複数持っていて、自分が出遭ったり知りえた人に結びつけていったとしよう。どうだろう、ものすごいネットワークがその空間にはあふれるだろう。

☆その豊饒なネットワークが、みずから作ろうとするのではなく、存在そのものがすでに、豊饒なネットワークの海の中にいるということに気づくというワークショップなのだ。

☆しかし、それがゆえに、自分の信念や価値観、意志をリフレクションしなければ、そのネットワークに蜘蛛の巣のようにからめ捕られてしまう。

☆人間関係という意識できるネットワークと意識していないネットワークの中に生まれながらにして存在するのが人間なのである。その自分をありのままに受け入れるか拒絶するのか。

☆そのネットワークを生かすか鎖にするかは、自分次第である。が、やはり、その自分をありのままに知るにはいかにして可能なのか?この問いに答えた人は、実はまだいない。

☆哲学者カントは、不可知だと言った。ヘーゲルは絶対精神へと逃走した。ハイデッガーは、存在の故郷を見失った頽落した現存在の実存だと言った。キルケゴールは絶望だと言った。西田幾多郎は、絶対矛盾的自己同一と言った。スティーブ・ジョブスはクレイジーになれと言った。デビット・ボームは、対話のケミストリーが生み出す一貫性だと言った。

☆いったいどこに向かえばよいのか?

☆すくなくともキャリア教育とは進路先教育ではない。2020年大学入試改革に伴うキャリア教育は、おそらく現状の就活そのものをも無化してしまう恐ろしいプログラムである。

☆その前に世帯数急減による不動産バブルの崩壊がまたも訪れる。自分の周りには移民の人々であふれている。今の仕事は新しい仕事にとってかわられている。ほとんどの仕事がAIロボットによって占拠されている。

☆進路先教育では、ネットワークは自らの表現や思考の自由を拘束する鉄鎖になってしまうだろう。

どこまでも自分を探求する道を切り拓く協働態としてネットワークを生かす以外に道はない。相手を鉄の鎖につなぐネットワークから互いの道を探求する協働態を思考創出するネットワークへ。かえつ有明のダイバーシティダイアローグが始まった

※写真提供:株式会社スタディエクステンション

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