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21世紀型教育を求めて≪05≫根源的教育に21世紀型教育のヒントはある。

☆21世紀型教育を求める時、実はIBスクール以前からあるIBスクールがモデルにしているはずのエスタブリッシュな私立学校に一たん立ち戻る必要がある。そこには、21世紀型教育の土台である根源的教育があるからである。

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☆かつて1998年に、今は無きNTS教育研究所を立ち上げたとき、最初にセミナーをブリティッシュヒルズで開催した。そこで多くの学校の先生方とパブで飲みながら話していて、これは海外の名門校を見にいかねばと、1999年の1月後半、今はある学校で英語の教師をしている盟友に連れられていって、ロサンゼルスあたりのプレップスクールを見学しに行った。立ちあがったばかりで予算がなかったので、HISを活用して、2人でいかに20万円をきるかという節約旅行だった。

☆レンタカーで回ったからラスベガスにも行って、金融市場のカジノ発想もみてきた(ということにしよう)。そのとき、チャドウィックスクールに行って衝撃を受けた。一度では全貌がつかめなかったので、それから幾度かいくことになるが、だんだんとその凄さがわかってきた。この学校はIB機構が出来る以前から開設している名門プレップスクール。

☆帰国後、中学入試が終了するや、オフィスの中にある小さなセミナー会場で2日間2回にわけて、エンロールメント戦略セミナーを開催した。今後の新しい時代の中高一貫教育を先生方といっしょに考えるためである。もちろん米国のリサーチも織り込んだ。

☆そのとき出会った若い先生方の多くが、今では校長・教頭になっている。そして、セミナー終了後、話し合っているうちに、これは学習プログラムを創った方がはやいなあということになった。

☆そこで、プレップスクールの衝撃をプログラム化し、形式知化するために、見よう見まねで最先端学習プログラムをつくり実践してみることにした。いまでは、2人ぐらいでできてしまうサイズのアクティブラーニングであるが、当時は大騒ぎで、いろいろな出遭いの中、Hondaの方々ともコラボし、総勢40人ほどで実験をした。

☆この手のモノづくりは、プロトタイプを完成させ、リファインしていこうというセオリー通りの展開に従ったわけだ。当時はアクティブラーニングとは呼ばず、最先端学習という重々しい言葉を使っていた。

☆その最先端学習プログラムのコンセプトとビジョン、そしてそれを具現化したプログラムの実験のレポートを本にしたのが上記写真。わずか80ページの冊子で、パンフレット代わりにと思ったのだが、今にしてみれば、出版ルートに流しておいたおかげで、今でも読み返すことができる。

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☆形式知化するには、当時スタートしたMITメディアラボの所長シーモア・パパートの教授の発想を活用した。95年のWindows95以来ICTも導入する発想が必要だったので、それにはMITメディアラボの発想がしっくりきていたからだ。

☆それとパパート教授はピアジェの弟子で、学びの発達理論がベースにある構成主義的学習観を組み立てていたから、チーム学習にはきわめてシンクロする発想だったということもある。

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☆また、このシンプルな3Rから3Xへというパラダイム転換が、大学入試改革の話題にマッチングしていた。2020年の大学入試改革は、このへんからすでにあったわけだ。

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☆また、当時のSFCのAO入試に象徴されるように、新しい大学入試評価についても、3Rから3Xへというパラダイム転換はマッチングしていた。が、当時はOld Powerの勢いが圧倒的で、この当時は、このような図は一笑に付されていたが、今ではあまりにも当たり前だ。

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☆しかしながら、このような時代の要請にしたがって、最先端学習プログラムのデザインを抽象的に表現したものが上記の図。ディスカッションからプレゼンテーションのプロセスを相互編集として形式知化するところは、当時としてはシンプルだけれどなかなか。メタ認知を埋め込んだことになるからだ。

☆ただ、この段階では、対話発想、IT発想、庭園発想(学びの空間発想)を統合したと言いながら、その統合のシステム思考を形式知化するところまではいっていなかた。

☆すでに「思考コード」という発想は、前職の仕事場で作っていたので、それを応用して考えていたが、この段階では暗黙知のままにしておいた。マーケットがまだまだそこまで要求していなかったということもある。

☆これは盟友と2010年ぐらいまで、PISAと学力調査テストを分析しながら汎用性を試しながら世にだそうとしていたが、今では21会の工学院やかえつ有明で応用されるようになって新たな展開をくりひろげている。

☆結局、対話とか相互編集とかいっても、そこを理論化しない限りは、道徳的ななんちゃってアクティブラーニングに終わる。理論化とはコーディングということであるが、これはテストがETSやピアソン、PISAのようにCBTを実行するところまでいかないとピンとこない。

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☆いずれにしても、ここでいいたいことは、現代のCCSS、ETS、ピアソン、PISA、21世紀型スキルなどと言われている領域ではコーディングが当たり前であるが、それはIB機構がロールモデルにしているはずのIB以前に開設されているプレップスクールなどの名門私立学校のコアコンピテンシーに基づく根源的教育の形式知化としてのコーディングである。

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☆その後、この最先端学習プログラムのコンセプトに即して「学校選択理論」を作ろうとした。そのプロトタイプは上記の本。ただし、エンロールメント戦略セミナーの参考資料用として販売したので、流通にのせていないし、私自身手元にもっていない。カバーの写真だけである。

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☆また、最先端学習プログラムの実践編は、Hondaと縁あって、Honda―学校―NTS教育研究所で、20校前後/年、Honda「発見・体験」学習として実用化された。その報告レポートを写真のように本にまとめたが、これもセミナー用で、私の手元にはない。コピーを首都圏模試センターの山下さんに頂いたぐらいである。退職する2007年まではかかわっていたが、その後はどうなったかはつかんでいない。いずれにしても、かなりプロトタイプ―リファインのコツをつかみ、本間教育研究所立ち上げ後は、それを45分の授業にシンプルに収める方向に転換した。

☆JOBAの大学帰国生入試のためのワークショップでそのプロとっタイプを創ることができた。その後21会の先生方と出会って「思考力セミナー」という形でかなりダイナミックな新たな展開になってきている。

☆ダイナミックとは、この「思考力セミナー」がプロットタイプとなって、授業に実践され始めているということなのである。しかもICTは1999年当初とは比較できないほど進化しているから、もはや私はコンセプチャルな部分でしか協力していない。

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☆相変わらずアナログで、どこでも(ホワイトボード)シートを活用してワークショップを行っている。今年度は、アクティブラーニングの怒涛のワークショップツアーの予定だが、どこでも(ホワイトボード)シートを活用し続ける予定。

☆3年後は、さすがにiPhoneがiPadに代替できるようになっているだろうから、そのときにはICTを活用したワークショップ型講義を大学に導入したいと思っている。おそらく高大接続がメインのワークになっているだろうから。

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☆それまでに、上記3冊の本の弁証法的統合をいかに思考コードという形式知化できているかがポイントになると思う。これらの本はいずれも、ポジショニングが違うが、シンプルで読みやすい。21会校のSGTと読書会をやりながら形式知化するのもよいかもしれない。T先生、O先生、S先生、M先生、よろしくお願いしますm(_ _)m。

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