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21世紀型教育を求めて≪15≫ 中村中学校 フェニックスということ

☆中村中といえば、フェニックス。昭和20年3月10日東京大空襲で校舎は灰塵と化した。にもかかわらず、今も清澄の地に今を生きる生徒たちへの授業をくりひろげている。

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☆戦後70年を経て、天皇、皇后両陛下は9日、約1万人の日本軍守備隊が戦死した激戦地、パラオ共和国ペリリュー島をご訪問。慰霊の旅が行われた。戦争は絶対にやてはならないが、世界では戦争はいまだおさまらない。

☆わたしたちができることは、天皇、皇后両陛下のごとく、決して忘れない祈りのアクションそのものである。

☆そういう意味では、この東京の地でパラオと同じ戦火にあった人々の言葉にできない記憶を忘れないアクションを続けることは極めて重要だ。

☆中村中学校のフェニックスとは、同校の存在そのものがこの言葉にできない記憶を忘れない祈りの碑そのものであることを意味する。

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☆本書で紹介されている、中村高等女学校執務日記は、東京大空襲前日から書かれている。同校の忘れてはならない記憶であると同時に、日本人、いや世界の人々が忘れてはならない記憶でもある。

☆この記憶は、読売新聞やNHKでも取り上げられたそうだ。やはり一中村中学校だけの記憶ではないという証だろう。

☆ただし、この記憶は、執務日記の淡々とした記述の中に閉じ込められ、そこをあえて開かない限り、読み取ることができない。それには、当時15歳だった生徒の心の記憶や当時の歴史的資料を掘り起こさねばならない。

☆その作業を学園全体で取り組んだ大切な資料が、本書の意義である。

☆このような記憶をたどる作業は、人と人、人ともの、人と自然、人と社会全体が共鳴し合いながらしか掘り起こせない。中村中学校は、この共鳴音を音楽に美術に、いまここでの授業に今も響かせ、未来につなげているのには、そういう理由があるのだろう。

☆21世紀型教育といったとき、それはこの根源的な何かを掘り起こし続ける未来を創りだすことだろう。なぜ人は対話をするのだろう、なぜ人はICTで対話の境界線を広げようとするのだろう、深めようとするのだろう。

梅沢校長は、入学式の式辞でマザー・テレサの言葉を引用して「思考の危うさ」問い返した。

思考に気をつけなさい それはいつか言葉になるから
言葉に気をつけなさい それはいつか行動になるから
行動に気をつけなさい それはいつか習慣になから
習慣に気をつけなさい それはいつか性格になるから
性格に気をつけなさい それはいつか運命になるから

☆「思考」から始める時、気をつけなさい。それは負のスパイラルをつくるかもしれない。気づいた時には、運命に翻弄されるよと。

☆私たちは、多くの人と大切な記憶を紡ぐことをいつまでも忘れてはならない。根源的なものを忘れない学びの態度こそ、信頼と愛の絆を織りつづけるアクション。

☆世に言うアクティブラーニングは、この信頼と愛を織っていく作業に他ならないのだから。中村中学校のフェニックスの気概は、ここにこそ在るのではあるまいか。平和は学びの知によってしか実現しない。それを象徴しているのが中村の教育なのだ。

☆武器を捨て、格差を捨て、みんなで学びの知を共有しよう。空襲警報を毎日のように聞きながらも、授業を続けた中村のように。

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