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アクティブラーニングとは何か?(3)ストラスブールでポストイットの効用

☆アクティブラーニングは、リサーチは欠かせない。リサーチとは、一般に図書で情報を収集分析する、フィールドワークで情報を収集分析するということを想起する。それはまず間違いはない。

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(富士見丘中1アカデミックスキル基礎講座の様子)

☆しかし、それを1人で遂行していると、1人の力ではなかなか思考が回転できず、途中で放り投げてしまう。私たちが、読もうと思って買った本を、買っとく、積んどく、放っとくという読書の3三読法をやってしまうのとおんなじだ。

☆そこで、図書でたくさんではなく調べ始めた段階で、あるいはフィールドワークし始めた段階で、気づいたことをポストイットに書き出し、それを整理し、カテゴライズしていく。

☆もちろん、その過程で、ああでもないこうでもないという情報交換をする。しかしながら、フランスの学生だと、この段階で議論に深まっていくが、日本人の中高生は、なかなか深堀はできない。

☆事実の確認、経緯説明、書いてあること、フィールドワークで観察したものの表面を丁寧になぞって終わるケースが多い。この壁は壁でると同時に最近接発達領域でもある。

☆つまり、「知識→理解」の情報交換で、せいぜい「応用→論理的思考」の段階に進めばよいぐらいのところで、壁にぶちあたっているのである。と同時にここを突破すればよいのである。

☆しかし、「批判的思考→創造的思考」にまで飛びたい、それは随分ハードルが高いと思う先生方は多い。

☆今回もそこをどうするかだった。教室だと「物語」を編集するという手法がある。物語は、プロブレムの関門が突然立ち上がり、それをどう解決して乗り越えていくかという成長物語、ファイナルファンタジーさながらのゲーミフィケーションの発想が使える。

☆最近接発達領域を発見し、乗り越えていく過程である。

☆しかし、今回のようなめったにこれない場所のフィールドワークをしているときに、室内で話し合いの時間を膨大にとるわけにはいかない。

☆そういうとき、高1生23人とチューター4人がフラットに輪になって1人ひとり感じたこと気になったこと興味をもったことを準にアップロードしていく「グルグル」を行う。

☆すると、「知識→理解→応用→論理」のアップロードから、当然チューターも参加しているので、ぴょんと「批判的思考→創造的思考」に飛ぶ瞬間が訪れる。

☆たとえば、グルグルのトリガーは、フィールドワークの時に撮りためた写真を活用する。

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☆何が撮られていているのか、この場所でどんな話を聞いたのか一人ずつアップロードしていく。そのうちに、たとえば、上記写真のような場合、目の前の像の意味と旗の並びのスペースと背景のEU議会の意味が重なってくる。

☆この段階では、論理的思考かもしれない。だからもう少しグルグルを続ける。すると、未完の友愛の話がでてくる。

☆革命と戦争と平和と人権の一連の話しの中で、「友愛」の困難さと重要さのダブルバインドについて批判的に思考しだす。

☆最終的には、その問題を乗り越えて、「友愛」の発想を実現するには、国連の発想やEUの発想でも超えられない何かを感じる。次のゲートを潜り抜けなければならないと。そのゲートは何か?

☆物語は果てしない創造の世界に突入していく。

☆ここまでくると、再びポストイットの新たな活用が生まれる。多次元グルグルがそれである。

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