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2016中学入試動向ウオッチ【008】 実践女子 実践=革新 アクティブラーニングのルーツ

☆昨夜、実践女子学園の広報部長松下寿久先生にお会いした。首都圏模試センターによる取材に同席させてもらったというのが正しいのだが。

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☆なぜ、同センターの山下氏に立ち会わせてほしいとお願いしたのかと言うと、以前から、実践女子学園がなぜ「伝統校」という言葉にこだわるのか気になっていたからである。

☆松下先生の下田歌子論と在校生がなぜ模擬国連で最優秀賞をゲットできたのかという話を聞いて、ある核心が見えたような気がした。

☆もちろん、まだまだリサーチが足りないので、あくまで感想程度のことしか書けないが、ぜひとも受験生/保護者に知らせたいことがある。

☆それは、毎年行われる伝統「女子校アンサンブル」の中で、実践女子学園と三輪田の「伝統」の意味は、他の同志校と際立って違うという点である。もちろん、実践女子と三輪田の「伝統」もさらに違うが、今回は実践女子の「伝統」に注目したい。

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☆さて、伝統と革新を、二つのベクトルとしてその合力が不易流行であると捉えるのが、東洋英和や香蘭、恵泉、学習院女子、山脇、東京女学館、跡見である。そして、アンサンブル以外のほとんどの学校もそうだろう。

☆欧州大陸と米国の教育の影響を受けているからである。ところが、実践女子学園はダイレクトにイギリスの教育の影響を受けている。三輪田は陽明学の影響を受けている。

☆それが他の学校のように、不易流行を「不易」=「伝統」と「流行」=「革新」の弁証法的統合という捉え方をさせないのである。

☆松下先生は、実践女子学園の「実践」は、校祖下田歌子が、イギリス留学でアクティブに奔走し、帰国後アジアの留学生を、女子校に受け入れる活動をしたのだが、当時のその画期的で奇跡的な信じられないほどの大和撫子的な「活動」=「実践」をメンタルモデルにしたのが「実践女子」になったのだという。

☆なんと元祖アクティブラーニングではないか。下田歌子のように海外を奔走し、いまここで世界の痛みを解決するにはどうしたらよいか、考え、判断し、実践する。そのような人材が生まれる学びがアクティブラーニングであるのだから。

☆そして、このメンタルモデルを今も継承し実践している象徴的な活動の1つが、在校生の模擬国連への参加である。

☆この下田歌子即在校生という図式は、衝撃的だった。伝統「即」革新ということを示唆しているからだ。

☆この方程式は、欧州大陸の発想ではない。また米国のプラグマティズムとも違う。イギリス経験論がベースだ。

☆つまり、イギリスにおいて「伝統」とは「経験」であり、その「経験」こそがコモンセンスやコモンローをつくる。だから、イギリスの憲法は「経験」の積み上げによる法律群が憲法的な機能を果たすのであって、不文憲法なのである。

☆ニュートンのように自然現象の観察から帰納法的に法則が見つかるのであって、自然現象の観察という経験にこそ第一義的な意味がある。

☆だから、実践女子学園の学びは、「経験」してみないことには、その良質性を感じることができないかもしれない。

☆しかし、「経験」即「伝統」即「革新」即「未来」という方程式こそ、善き慣習として普遍的な良質な心身あるいは暗黙知を創り上げるのである。

☆松下先生の壮大な歴史観のお話をお聴きして。「伝統」というと、流行とは真逆の不易という偏った捉え方をしていた自分に気づいた。日々精進・修行である。

☆実践女子については、山下氏や北氏と相談して、新しいリサーチの方法を考えていきたいと思う。それほど実践女子学園は、日本近代教育史の中で重要な存在なのであると、改めて感じ入った。

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