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2016中学入試動向ウオッチ【040】日本初! 工学院教師 データサイエンティストとしてのファシリテーターへ

☆工学院は、PIL×PBL×ICT型アクティブラーニングの実践と、それをデザインする評価として「思考コード」を見える化してシェアしてきた。

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(各教科主任が定期テストを「思考コード」で分析データをプレゼン)

☆この「見える化」が授業改革×意識改革の第1フェーズだった。しかし、「見える化」は活動や言語によるものだから、どうしても解釈が多様になる。同じ言動でも正反対の意味だったり、異なる言動でも、話し合ってみるとなあんだ同じ意味だったのではないかとなり、その過程は混沌としているかのようだった。

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☆そこで、「思考コード」などの定義はあいまいなままにして、データ検証する第2フェースに今年4月から突入した。定義をあいまいにしたままというのは、一般には許しがたいストレスらしいが、あくまでボトムアップ型科学的発想を有している先生方が多い工学院では、その方向が適っていた。

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☆アクティブラーニング授業→定期テスト→思考コードベースト分析→SP表による分析→シラバスのリファイン→アクティブラーニング→・・・という循環をつくるべく、テストアイテム(1つひとつの問い)を丁寧に分析するためにサンプリングしている。

☆この分析は、多変量解析などをするにしても、基本中の基本のデータ収集分析作業がゆえに実は欠かせない。この過程を経なければ、2020年大学入試改革で活用されるとされているCBT(コンピュータベーストテスト)やIRT(項目藩王理論)というものが理解できないので、現場では大学入試改革とアクティヴラーニングの授業は結びつく実感を得られない。ゆえに混迷する。

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☆かくして大学入試改革は、アクティブラーニングを前提にするのだが、アクティブラーニングはテストアイテム反応分析をするデータサイエンティストとしてのファシリテーターが大前提。

☆アクティブラーニングが大いに話題になっている昨今であるが、その評価がルーブリックどまりである。

☆データサイエンティストとしての目を育成されていない熟達者としてのファシリテーターで満足されているうちは、21世紀型教育の効果は十分に発揮されない。

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☆今のところICT教育も、この熟達者としてのファシリテーターのツールに過ぎない。

☆21世紀型教育が求めるICT教育は、教師も生徒もデーターサイエンティストとしての目を養い、その目自身になるICTスキルを活用することである。

☆このことが、ICT業界やICTメディアの方々、初等中等教育、高等教育の教員に到るまでまったく理解ができない。

☆それは能力の問題ではない。テストというものを作成する技術がないからだ。欧米がCBTを実践することができるのは、テスト作成スキルやテスト測定学が学問や理論として研究されているからだ。

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☆SP表なんて20世紀型教育が開発した評価スキルではないか?そう思われる方もいるだろう。たしかにそうなのだが、従来のは要素還元主義が前提になっているため、一問一問の分析しかできず、実際には生徒の学力向上に活かしきれなかった。テストアイテムにしても、信頼性と妥当性しか分析できなかった。

☆ところが、工学院では、これに思考コードを重ねるから、生徒1人ひとりの学力構造が分析でき、かつテストアイテムの正当性、信頼性、妥当性まで分析できる。

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☆20世紀型テスト測定術のバージョンアップが行われ、それゆえ21世紀型教育なのである。

☆国立大学の教育学部が統廃合されようとしている。いまだテスト作成術やテスト測定学が確立されていないというのに。

☆今後工学院の教師がデータサイエンティストとしてのファシリテーターのロールモデルとならざるを得ない。

☆それにしてもプログラムを行ったらルーブリックで終わらずにテストでクリティカルチェックするのは、どの領域でも当たり前なのに、なぜにアクティブラーニングだけテストによるクリティカルチェックをするという発想が抜け落ちるのだろう。工学院の教務主任チームは、このことを実に不思議だと思い、独自のデータサイエンティストの活路を見いだそうとしているのである。

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