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2016中学入試動向ウオッチ【041】 三田国際を見よ!未来の教育がここにある。

☆三田国際の中1の社会の授業を見て驚愕。知ってはいたが、見学して改めて驚いた。中1のインタークラス3つのうち、英語がすでに出来る生徒が3分の1いる。その生徒は、普段は3クラスに分かれているが、数学や理科、社会などのオールイングリッシュのときには、取り出し授業となる。

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☆ポール先生が出席の点検をとるときも、オールイングリッシュだから当たり前なのだが、生徒は名前を呼ばれるとhereとかyesと回答する。極めて新鮮。

☆そして合衆国の地理がテーマだったが、その授業展開が日本の地理の20世紀型授業と大いに違っていた。覚えるという作業がまったくないのだ。

☆なぜなら、合衆国の地理を学びながら、合衆国の地理を暗記するのではなく、あくまで合衆国の地理を通して、世界の都市や地域、国の分析思考をトレーニングしていたからだ。

☆授業は、まずはビデオとその都度の質問で、情報収集のシミュレーションを行う。その上で、チームに分かれて、住みたいあるいは訪れたい地域はどこか判断を迫る。その判断は最初は主観的だが、地域間の比較をし共通点や違いの理由なども合わせて考察していくことで、判断力の普遍性が養われていくように展開していた。

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☆三田国際のソーシャルスタディーは、人間と自然と社会の最適な循環はどうなっているのかをクリティカルチェックしながら最終的にはジャスティスしていく壮大な学びだったのである。

☆欧米の地理学は、世界における政治経済のポジショニングを有利に展開するための世界戦略の学問だから、当然ポール先生と学ぶとそうなってしまうのだ。

☆だから地理とはいっても、日本の今までの教科としての地理ではない。政治経済、自然、歴史、文化など総合的な情報に基づいて、政策判断ができる学際的な地理の授業だったのである。そして、もちろんオールイングリッシュで!

☆他の2つのクラスの授業も少しだけ覗いてみた。田中先生と内田先生が社会の授業をしていたが、これもまた最高。

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☆田中先生の授業のトリガークエスチョンは、「世界で余分な人間はいるのか?」という人間存在の根源的問題。中1とは思えない議論が展開されていた。ネットでつなげば、世界で一番大きな授業として価値ある授業だろう。

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☆内田先生の授業は、時事的問題をジレンマ化してトリガークエスチョンを提示。生徒は、政治家、官僚、企業家、市民などに分かれてロールプレイ型の議論を行っていた。

☆今の中1生が2020年の大学入試改革に直面するとき、同時に18歳選挙権も行使できるようになっている。はやくもその両方の準備が、中1段階で行われているのだ。

☆中1の段階では、知識を暗記するための授業である必要はまったくない。知識を議論の中で使いながら、自然と定着させ、大事なことはクリティカルチェックができるアクティブブレインのトレーニングである。このアクティブブレインの養成こそアクティブラーニングの真骨頂であろう。

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☆今、広報部長の今井先生は、受験業界のあらゆるところで話をする機会が増えたという。そして、保護者から2020年の大学入試改革や学習指導要領の改訂のイメージは、すでに三田国際がモデルになっていると言っても過言ではないですよねと質問されるようになったという。

☆保護者も勉強し始めている潮流を今井先生は大歓迎だと語る。

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☆大橋学園長は、教育は奥が深い。ここまでついに来たかと感慨に浸るや、次のステージがすぐに見えてくる。校舎内の学びの空間を整備してきたが、今度は屋外の学びの空間を整備しなければならなくなった。

☆というのも、知識を憶えるとか憶える必要がないという考え方自体、20世紀型教育の延長上にある。知識はあるときは情報であり、ツールであり、スキルであり、思考でもある。

☆情報やツール、スキル、思考は、情報やツール、スキル、思考であり続ける限り、生徒にとっては他人事なのだ。それらは、生徒自身と一体化する必要がある。

☆西田幾太郎のように哲学の小道を歩きながら、主客を心身に統合していく思索ができるように、アクティブラーニングはデザインされる必要が子どもたちの未来には待っているのではないかと語る。

☆そのための新たな学びの空間を建設中だという。なるほど教育は奥が深い。

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