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2016中学入試動向ウオッチ【045】 中学入試傾向が変わる! 御三家の終わり。

☆2020年大学入試改革に対応できる私立学校とは、アクティブラーニングの機会を多く設定できる学校である。それが今春のトレンドだった。そして、来春2016年の入試は、アクティブラーニングを実践できる学校は、入試問題は学校の顔なのだから、その授業改革を入試改革に重ねてくる。

【図1】

2020_2

☆2020年大学入試改革の基礎学力テストは、思考の深さは、【図1】でいえば、知識・理解レベル。大学入学希望者学力評価テストは応用・論理レベル。国立大学やスーパーグローバル大学の独自入試は、批判的思考・創造的思考レベルが想定されている。

☆アクティブラーニングが必要な思考力とは、論理/批判/創造的思考というアウトプットレベルの話。

☆だから、2020年大学入試に対応できるアクティブラーニングを実践するとなると、【図1】でいうとピンクの三角形の範囲まで必要になる。

☆思考のレベルが上がるにつれ、知識の関係づけも次元がシフトする。単品の知識を記憶する段階から、知識と知識の関係づけを理解する段階。さらに異質な知識どうしの新しい関係の発見や創出の段階という具合になる。

☆さて、2016年は、いよいよ入試問題の傾向が大きく変わる時を迎える。従来は、御三家やそれに相当する学校だけが、知識と思考の両方を統合するような統合型テストを出題し、それ以外の学校はほとんどが知識テストだった。20%ぐらいは思考型問題を出題するが、その問題ができなくても合格するから、実質知識テストだったのである。

☆だから、知識テストしか出題しない20世紀型教育の学校は、自ら2020年大学入試改革に対応する意思がないことを示すことになってしまうというのが2016年中学入試の流れになる。2016年は、御三家に限らず、アクティブラーニングを実践する学校の多くは、思考力テストや英語入試、統合型テストを出題するようになる。

☆もちろん、2020年までは、過渡的だから、知識テストと思考力テストの両方の機会を設けるというのがわかりやすいメインの入試改革になるだろう。

☆思考型問題を従来の知識テストに埋め込む、御三家並みの統合型テストを出題するところももちろん登場するだろう。

☆適性検査型入試は、レベルは論理的思考までだが、知識テストの流れからは一歩前進。

☆大妻中野や工学院、かえつ有明、富士見丘の英語入試は、思考力テストの要素も入っているから、思考力テストのフレームに位置づけてよいだろう。

☆統合型テスト形式の入試を出題している桐朋が2回入試にすることで、偏差値55以上の男子校の中学入試を大いに活性化する。すでに統合型テスト形式の入試問題を出題してきた海城と思考力テストで人気を獲得している聖学院の動きとシナジー効果が生まれれば、男子校の中学入試は全体が活性化するかもしれない。

☆思考力テスト型記述式入試を行う共立女子の動きも、女子校の偏差値52以上の中学入試を大いに活性化する。そして大妻中野の思考力型英語入試や中村中のポテンシャル入試は偏差値45レンジの女子校を大活性化する。つまり、女子校は何も動かなければ、この教育の質の競争から脱落する可能性の方が高い。

☆思考力テストをすでに実施しているかえつ有明、工学院、桜丘、聖徳学園や統合型テスト形式の入試を出題している三田国際、開智日本橋、そしてSGHの牽引校順天などの共学校は、すでに東京エリアの中学受験市場そのものに大きな影響を与えている。

☆これらの21世紀型教育第2の波にすでに乗っている共学校と21世紀型教育の第1の波にまだ乗っている渋谷教育学園グループや広尾学園との教育の質の競争が始まっているのである。

☆御三家のみが誇っていた思考力をみる問題は、今や上記のような学校も出題するようになり、「御三家の終わり」の時代の到来。これが2016年中学入試が示唆するパラダイムの大転換となろう。

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