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2020年大学入試改革の行方

☆朝日新聞2015年6月14日05時00分 によると、

大学入試センター試験に代わって2020年度から始まる新テストで、文部科学省が、記述式問題についてコンピューターによる採点支援を検討していることがわかった。新テストでは、表現力などを問う長文の記述式問題を24年度から充実させる計画。採点時間を短縮するため、人手を補うのが狙いだ。

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☆この新聞記事は、さりげないけれどスクープかもしれない。6月13日の「高大接続システム改革会議」の中に、非公開の「新テスト」に関するワーキンググループのミーティングがあったばかりの内容が、翌日リリースされているからだ。

☆このワンパラグラフには、大切な情報が流されている。まず、2020年から大学入試改革が行われるのだが、高大接続システム改革なのだから、学習指導要領が変わっていないのに行うというのはおかしい。

☆だから、2024年度から記述式問題を充実させるとある。つまり、2020年には予定通り学習指導要領は変わり、3年間施行されてから本格的なシフトが起こるよという情報が流れている。これは新しい情報だ。

☆しかも、コンピュータで採点する(CBT)という話はかなり進んでいるようである。記述式問題も、2020年ころには短いものであれば、かなり自動化が進むということだろう。

☆すると、ここで明らかになるのは、上記の図の縦軸が明快になったということだ。横軸は、学習指導要領を改訂するということがはっきりしてから、上記のように明快になったが、縦軸はまだだった。

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☆OECD/PISAの世界標準のモノサシをアレンジして上記のような思考過程の基準を設定しているが、コンピュータで自動化するということは、結局論理的思考までで、クリティカルシンキングやクリエイティブシンキングは外すということを意味している。

☆すると、各大学の個別入試は、上記の図にあるようなレベルには収まりきれないはず。いずれ、バージョンアップをするのか、知らないふりをするのかどちらかであるが、すでにフランスのバカロレアの哲学の試験(4時間かける)で出題されている「芸術作品は知覚を鍛えるか」のような問題を出さないわけにはいかないだろう。

☆オックスブリッジで出題された「カタツムリは意識があるのか?」のような問いを出題しないわけにはいかないだろう。

☆これらの問題はもちろん、クリティカル/クリエイティブシンキングの領域にまで思考は広がる。

☆ランキングはどうでもよいと思うが、世界大学ランキング100位内に入るために巨額の税金が使われているのだから、大学入試問題は世界ランキング100位以内の大学が出題するような問題を出しませんとは言えないだろう。

☆少なくとも、スーパーグローバル大学は、税金を使っているのだから、大学入試改革はきっちりやってほしい。そこだけは、タックスペイヤーとしてきっちりチェックさせていただく。

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