2015年東京私立学校展 教育の質の競争的共創市場のはじまり(4)
☆かえつ有明の金井先生は、生徒ととことんh話し合う。自分にとってつらい体験をありのままに共有する。互いに涙を流しながら対話する。世界の痛みを引き受ける前に、互いの絶望を共有する。
☆そしてそこから希望を見いだすことはいかにしたら可能か考え合う。考えるためには、あるときは自己の探求の道を1人で歩いて行かねばならないときもある。歩くための準備を手ほどきしサーチライトにはなる金井先生。
☆でも一歩踏み出すのは自分しかないのだ。そのはじめの一歩を踏み出せる創造的自信を常にいっしょに確認しながら、また生徒は自ら一歩踏み出していく。
☆教師とは最終的には何もできないが、これからも辛いときは、いつも君の傍にいるよと。もちろん、物理的にはではない。マインドとスキルとしていつもいっしょにそこにいるという意味である。
☆そのような創造的自信を内なる声としてもった生徒たちは、大学入試の関門は、最大の関門ではなくなる。自分が突き進むスキルを身につけるむしろ楽しい場所なのだ。
☆金井先生は、世界史の教師であると同時に、外部ネットワークを活用して心理学や自己探究セミナーで学びつづけている。専門的な知見を体得するばかりではなく、幅広く横断的に探究する学びが生涯続くのも、実は21世紀型教育の大きな特徴なのだ。
☆工学院にもすばらしい知られざる先生がいる。何気にブースで受験生/保護者と対話しているではないか。世界ランキング20位以内の超有名海外大学に留学して、エスノメソドロジー(社会学)というまさに20世紀型近代社会がつくる1人ひとりの心の闇に希望の光をともす言語社会学の専門家である。
☆その学問の祖ガーフィンケル教授の系譜を誠実に探求してきた。しかし、21世紀は個々人がパーソナルにグローバルサバイブスキルを身につける時代であることを読み解き、ミクロとマクロを統合する能力をすべての子どもたちが習得できる学びとは何か、思考するとは何かを求め、日本で教員免許を取得し直し、学校に道を求めた。
☆英語の教師であるが、社会学の見識と英文学、特に大江健三郎の精神的支柱でもあるマークトウェインの研究もしてきた。
☆マークトウェインは20世紀アメリカ文学の中でも異端であり、それゆえ21世紀社会が必要とする少年少女の姿を先取りして描いている。
☆それに何と言ってもICTは英語と同様に自在に使いこなすから、21世紀型教育を牽引するSGT(スーパーグローバル大学)の中のSGTである。しかし、生涯一教師を貫いていて、世間の名声や権力、権威には全く興味がない。
☆その先生の真の姿を知っているのは、生徒のみである。まったくハックルベリー・フィンさながらなのである。そのような先生が探せばいるというのが21世紀型教育推進校である。
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