2016中学入試動向ウオッチ【048】 跡見新ロマン派宣言
☆跡見のサイトによると、140周年を迎えた今年、「跡見新ロマン派宣言」を公開した。明治生まれの跡見だからこそ、当時の与謝野晶子の「みだれ髪」や樋口一葉の「たけくらべ」を彷彿とさせる感性主義の浪漫主義(この当て字は夏目漱石にようるものらしい)を今再びと言うことなのだろう。
☆創設者跡見花蹊は、言うまでもなく激動の明治期の中を生き抜く女性に勇気を与え教養を育成した。
☆跡見花蹊から優等賞を授けられた中濱いとは、初期「明星」で与謝野晶子と活躍した歌人であるが、Wikipediaにようると、ジョン万次郎の初孫でもある。
☆まったくもってロマンあふれるそれでいて鬼気迫る時代に跡見学園は開設されたのである。
☆その時の想いを、この激動の今そして女性の活躍が希求されている今に重ねたがゆえにでてきたのが。「跡見新ロマン派宣言」なのだろう。
☆それにしても早慶上理ICUに100名以上、GMARCHに200名以上合格させ、一方では2020年大学入試改革に対応できる授業改革、新たな課外活動を行うというのだから、二兎追うというわけだ。なんてロマン的なと思うが、現状で早慶上理ICUに60名強、GMARCHに169名合格しているのだから目標達成は意外と簡単だろう。
☆だから、この宣言の本位は、宣言文にある「21世紀型能力」の獲得のための学びの環境の実現ということなのだろう。
☆21世紀型能力とは、システム思考×デザイン思考と表現される場合もある。システム思考はすでに大学進路指導で手ごたえを感じている同校である。デザイン思考、つまり感性教育は創設者跡見花蹊がもともと教育において実践してきた芸術的資本がすでに伝統としてある。
☆その伝統が今再び21世紀型能力として希求されている。なるほど「跡見新ロマン派宣言」というわけだ。≪私学の系譜≫の新たな展開。実におもしろいではないか。
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