2016中学入試動向ウオッチ【054】 改革3点セット 十文字のグローバルビジョン
☆2016年中学入試の話題は、改革3点セットが目白押しになっている。首都圏模試センターによると、十文字も「Move onプロジェクト」を始動するようだ。
☆「Move onプロジェクト」については同サイトが非常に詳しく紹介しているので、そちらを是非ご覧いただきたい。重要なことは、同サイトに次のように記述されている箇所。
この十文字中学校が来春2016年から導入する「多元型入試」への改革も、5年後の「2020年大学入試改革」を見据えた「授業改革」を反映した、私学としてのメッセージの込められた「中学入試改革」と解釈すべきでしょう。
☆十文字の改革のビジョンの肝は、「2020年大学入試改革」の話だけではなく、それを見据えた「授業改革」を断行し、授業改革を行うのだから、学校の顔である入試問題にもそのエッセンスを映し出す「中学入試改革」まできっちり行うという一貫性。「改革3点セット」への広い視野があるという点だ。
☆そして、この十文字が、自らの入試改革を「多元型入試改革」と命名するところがわかりやすい。入試問題が学校の顔であるのだから、入試が多元型であれば、当然教育においても多元的知能を育成するということを逆照射するからである。
☆これは、来春の中村のポテンシャル入試にも通じるマルチプルインテリジェンスの学習理論に通じるものでもあろう。
☆しかしながら、今回の十文字の「Move onプロジェクト」には、もう一つの目論見がある。それは、才能者育成の拡大とかアクティブラーニングの充実などももちろん時代の要請にかなっているが、英語を理系の背景に位置づけたことだ。
☆英語を重視するも、それ以上に21世紀の激動大回転を迎える30年後には、文系人の英語力ではなく、あくまでも理系の世界で使える道具としての英語力が必要だという考え方をしているのではないだろうか。これは女子校としては先進的ではないだろうか。
☆AIをクリエイトするか、AIを使うか、AIに使われるか。職業選択の土台は残念ながら、このようなシンプルな3カテゴリーしかなくなる。生活は多様で豊かであるが、その生活を支える仕事の産業構造は、第1次、第2次、第3次産業という分け方ではなく、AIレイバー、AIワーカー、AIクリエーターとなるだろう。
☆女子校でありながら、英語を地にして理系に力を入れることを図として前面に出す意図は、ここにあるのではなかろうか。
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