2016中学入試動向ウオッチ【082】 初期値設定情報誌“Catch”の読み方(1)
☆東京都私立学校展や池袋進学相談会などでゲットできる小学校5・6年生のための進学ガイドブック“Catch”(フリーペーパー)は、デフォルト値/初期値設定値情報として役に立つ。
☆しかし大切なことは、私学選択のための指標。この指標を自分で創ることは最終的には重要だが、いきなりつくりはじめると情報収集に漏れがでたり偏ったりして、この時期から私学選択を本格的に始めるとなると効率が良くない。
☆だから、予め最大公約数の私学選択指標(デフォルト値・初期値)のデータをまとめている本誌は実に役に立つ。
☆首都圏すべての学校が本誌の趣旨に賛同して参加しているわけではないが、122校という充実ぶりである。一目瞭然、比較ができる。基本●印のたくさんついている学校の教育の質が高い。参加校から有料で掲載しているはずだから、本誌が質の競争を前面にだしているわけではないが、読者がそのように読むだろうというのは、参加校も織り込み済みである。
☆つまり、ここに参加している学校は、教育の質の競争によって共創的教育市場を創発することを共通の目的にしているという意味で、評価ができる。いわゆる御三家などは参加していないわけで、やはり偏差値競争に甘んじている学校で、日本全体の教育改革より栄誉ある孤高を保守しようという魂胆。つまりすべての子どもの未来の社会には無関心であることがよく伝わってくる。
☆鴎友学園女子、桐光、洗足学園、共立女子、大妻、実践女子、本郷、高輪などは参加しているが、一方御三家、フェリス、豊島岡、聖光、浅野、サレジオ、桐朋、芝、巣鴨、駒東などは参加していない。ここに私学の魂の高邁さの差が歴然と現れている。
☆もちろん、本誌“Catch”は直接そんなことは書いていない。しかし、受験生の保護者は、そのように解釈する可能性がある。
☆そしてそのように解釈された保護者は、自身が子どもの未来を見据え、偏差値偏重20世紀型教育よりもすべての才能を開花させる21世紀型教育の志向性が高いと自己認識してよいだろう。
☆そういう意味で、潜在的21世紀型教育を推進している≪Catch参加校≫と21世紀型教育を教育システムとして顕在化している≪21会校(21世紀型教育を創る会会員校)≫及び21世紀型教育の情報を的確につかんでいる首都圏模試センター情報サイトで取り挙げられている学校を応援したいと思う。三者は90%以上重なっているということもある。
☆受験生の保護者の方は、きちんと距離をとりながらクリティカルに情報を活用しているとは思うが、偏差値偏重を否定しながら、偏差値偏重20世紀型教育のフィルターで情報を収集発信しているのが、首都圏模試センター以外の模擬試験団体である。
☆だからといって、それらの模擬試験会社傘下の塾が20世紀型であるかどうかはまた別である。それがゆえに、情報収集には距離をとりながらクリティカルになる必要があるし、そのことは私のブログや私の応援する団体に対しても同じことが言える。
☆ただ、ここまではっきり言っているのは、おそらく私のブログぐらいだろう。もちろん、独断と偏見なので、私の発信をどう判断するかは私事の自己決定でお願いしたい。
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