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2016中学入試動向ウオッチ【083】 初期値設定情報誌“Catch”の読み方(2)

☆小学校5・6年生のための進学ガイドブック“Catch”は、私立学校の教育全体を俯瞰する情報と、122校個別の情報の二つが掲載されている。

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(ニューヨーク国連本部のギャラリーに掲げられているノーマン・ロックウェルのモザイク画。自分がして欲しいことを他者にもしなさいという聖書の黄金律が刻まれているが、国連は、この黄金律はキリスト教のみならず、世界の国々、民族、宗教など超えて共有すべき精神であるという意味で掲げている。しかし、日本の公立学校でこのマインドを教育活動として学ぶ機会をつくることができるのか?少数の心ある教師は行うだろうが、規制がかかる可能性大。古賀氏のメディアからの排除の動きを想起すれば明らかだろう。)

いずれも貴重な基礎情報だから、まずは確認してみてほしい。俯瞰情報の中には、こんなテーマのものがある。「私立中学と公立中学、公立中高一貫校では何が違うの?」

☆まずは「1)受験がない学校、必要な学校」というトピック。それぞれのトピックについて、デフォルト値情報が載っているから、私の方は、独断と偏見で付け加えてみたい。

☆公立中高一貫校は受検があるが、一般の公立中学にはない。これは平等主義に反するシステムだから、憲法的には違憲である。特別な資質のみを優遇する制度であるからだ。違憲立法審査権は私にはもちろんないから、警鐘を鳴らすのみであるが。

☆では、私立学校はどうなのか。これも平等主義ではないではないかと言われるかもしれないが、全く違う。公立学校は基本的には啓蒙主義的価値観を持っていない。明治政府が排除して以降、ずっと公の理念からは啓蒙思想は排除されている。世界の痛みを感じ、世界を引き受ける自分を自然状態に見いだし、その理想を社会に実現するリーダーを創る学校は私立学校のみなのである。

☆公立学校では、基本そのような理想を共有するシステムになっていない。そのような教育システムの価値観とは違う価値観を有した保護者が私立学校を積極的に選ぶ。

☆公立学校でも、そのような価値意識を有した家庭はいる。その場合、学校ではなく、他の場でその価値実現をするように行動している。民間のクラブで活動しているのは、その典型例だろう。

☆2つ目のトピックは「5つの進路」。これは現行制度上の話で、21世紀型教育では、2つの進路しかない。

☆スーパーグローバル大学に進むかローカル高等教育機関(大学と専門学校)に進むかのいずれかなのである。もちろん、個々の仕事の道は多様だが、大きく分けると2020年以降はこの2つの進路がどんどん明快になっていく。

☆昨今、2020年大学入試改革は私学に有利と語られているが、その本当のところはSG大学かL大学かという2本立てになるよということなのだ。

☆ただし、これは経済格差を生む話ではなく、クリエイティブクラスになるかノーマルクラスになるかの選択で、20世紀までの経済格差の違いではない。どちらのクラスでも富裕層は生まれる。利益の産出は、クリエイティブクラスでもノーマルクラスでもそこに差異はない。ただシステムは違う。前者はモモ的経済システムで後者は相変わらずマネー資本主義経済システム。それぞれのクラスの中で経済の差は出るが、格差のあり方は違ってくる。

☆あtだし、クリエイティブクラスの平均年収はノーマルクラスよりも高くなるだろう。

☆私立学校は、その多くは21世紀型教育システムを遂行する。それゆえ、クリティカル/クリエイティブシンキングまでトレーニングできる。

☆公立学校は、知識のみならず思考力も養うようになるが、ロジカルシンキングどまりである。もし、公立がクリティカル/クリエイティブシンキングまで行えるようになるとしたら、それは公立学校も私学化の方向になっているということを意味する。

☆すべての公立学校が私学化することは、国の財政状況から考えて、ありそうもない話だが。

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