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2016中学入試動向ウオッチ【084】 初期値設定情報誌“Catch”の読み方(3)

☆小学校5・6年生のための進学ガイドブック“Catch”には、こんなクダリがある。

政治の影響を受ける公立、変わらない私立

このところ、公立の教育が国の政治動向や自治体の首長の考えでいろいろと変動し、落ち着かない状況にあることはお気づきだと思います。一方、私立はそうした揺れ動きとは対照的に、根本的なところは変わらないでいます。そうしたところに、わが子を6年間預ける「安心感」があるのではないでしょうか。

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☆このさりげない記述は極めて重要である。このところ政府・文科省は、2020年大学入試改革とそれに接続する学習指導要領改訂のワーキングで盛り上がっている。中でもアクティブラーニングはその接続の屋台骨になっている。

☆しかし、そのアクティブラーニングがいかなるものか現場ではわからないという意識が支配的で、混乱している。

☆教育大系の教授先生方は、アクティブラーニングのハウツー本を出している。上越大学の西川純先生も精力的に執筆されている。上記の本は、新刊書だが実にわかりやすい。

☆ところが初っ端から、「みなさんはアクティブ・ラーニングを学ぼうとしています。では、その最初に学ぶべきものは何でしょうか?みなさんが学校教育の教師であるならば、そのれは公文書なのです。」とある。そしてその上で創意工夫しなさいと。

☆公文書は「考え抜かれた文章」であるとまで賛美している。

☆もちろん、西川教授が念頭に置いている教師とは公立学校の教師である。私立学校の先生は、公文書が造られる背景にある教育学や教育哲学や教育心理学に影響を与えた根っこの学問から始める。

☆それが“Catch”で書かれている私立学校の「根本的なところ」なのだ。公立学校の教師は、この根本的なところはマスクがかけられ、それを換骨奪胎されたマニュアルとしてハウツーを伝えられるから、本当は創意工夫などできない。

☆創意工夫は知の源泉にもどるしかない。もちろん、公立学校の先生がたにも個人的良心にしたがって知の源泉にまで旅する人はいるだろう。

☆しかし、システムとしては公文書という下位の下位のルールに従えと言うのだ。私立学校は、法を創造したその精神にまでさかのぼる。

☆政府や文科省は、この根本的な法の精神において権力を逸脱することはできない。それゆえ、「政治の影響を受ける公立、変わらない私立」ということになる。

☆そうはいっても、現政権は法の精神を無視する動きにでているから、私立学校もその法の精神を保守すべく教育活動を行わざるを得ないから、影響を大いに受ける。これは時代の大きな転換点にいるということを示唆するのであるから、こういうときは、ターニングポイントとして受け止め、私立学校も大きく動き出す時である。

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