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2016中学入試動向ウオッチ【086】 初期値設定情報誌“Catch”の読み方(5)本当の中学入試改革

☆小学校5・6年生のための進学ガイドブック“Catch”には、2020年大学入試改革は中高の授業改革と接続し、それに伴い授業改革の顔として中学入試改革も行われるというコンセプトを示している。

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☆しかし、同誌が編集された頃は、まだ具体的な入試改革の情報が少なかったこともあって、あまり詳しくは書いていない。そこで独断と偏見で補足してみようと思う。

☆現在の教育課程部会で話題になっていることの1つに、アクティブラーニングは、パッシブラーニングからの転換なのだと。受動的な学びから能動的学びへということのようだ。これは間違いではないが、受動的な学びより能動的学びの方が生徒は頭を使うというのが、本当の意味ではない。もちろん、脳は活性化するだろう。

☆しかし、本当の意味は、受動という姿勢が実は、身体的ではなく心理的な暴力性を孕んでいるから、それを能動的姿勢に転換することにより抑圧的なコミュニケーションを創造的コミュニケーションに転換しようということである。

☆教材としての問題解決能力は、実はそのまま紛争解決の方法にシフトできる。関数関係は同じトポロジー変換が可能なのである。

☆平和の作り方は、暴力→撤退→妥協→創造という順に次元が高くなる。国連は、平和学として、最終的には創造的紛争解決に到達するためにはどうするかを研究している。

☆ユネスコや国連が念頭に置いている学びとは、問題解決能力つまり紛争解決能力を身につけるところまでいくわけだが、そのとき受動的姿勢は暴力性と表裏一体になり、とても創造的解決には結びつかないのである。

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☆したがって、知識偏重型の従来の入試問題は、講義形式の抑圧的コミュニケーションや献身的コミュニケーションを前提にしているのである。アクティブラーニングがこれほど世に問われるまでは、そのことに気づかず、愛のムチとか同調圧力的依存関係でゆでカエルになっていたのだが、アクティブラーニングが前面にでてくることで、その心理的な暴力性は、学習権から考えても問題があることに気づいた。ハラスメントが問題にされるのと同じコミュニケーション構造の転換である。

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☆それでもまだ、考えることも大事だが知識をまず暗記しないといけないのだと子どもの権利を無化する発言も散見するが、多くの私立学校では、知識偏重ではなく、思考力型問題をバランスよく取り入れ、コモンセンス的コミュニケーションを前提とする入試問題を作るようになった。

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☆しかし、ここにきて、大川翔くんや錦織圭選手のような創造的才能者というかギフテッドが出現した。全員が二人のような頂点を達成できなくても、そこに向かうアクションを起こし、クリエイティブクラスになる夢はかなえられる。Qちゃんもゴールドメダルを獲得したことが夢をかなえたことになるのではなく、その過程をチームで事あるたびに生まれる問題を解決するチャンレンジをし続けることこそが夢をかなえることなのだと思うようになったということである。

☆そのような寛容で冷静にでも感情を表現しながら取り組む創造的コミュニケーションを前提にしている授業がアクティブラーニングであり、それを反映した入試問題改革が行われるようになった。その動きが活発化するのが2016年ということなのである。

☆それにすでに取り組んでいるのが、麻布、武蔵、海城、かえつ有明、聖学院、工学院、富士見丘、桜丘、聖徳学園、文化学園大学杉並で、来春からチャレンジするのが東京女子学園、共立女子である。そして、かえつ有明は、アクティブラーニング型思考力テストにさらに挑戦する。

☆その思考力テストなるものは、抑圧的コミュニケーションから創造的コミュニケーションへ転回し、大川翔君自身も著書で語っている、日本にたいくさんいる潜在的大川翔くんを発掘することが目的。この思考力テストは、10月25日の第5回21会カンファレンスでも体験できる。

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