« ≪私学の系譜≫中村紘子の大賀ホールコンサート | トップページ | 八雲学園のアクティブラーニングそして本物教育 »

三田国際 突出するわけ

☆2015年中学入試は、三田国際が話題を独り占めしたと思わせるほど、受験生が殺到した。そして2016年もこの動きは続く。中学受験界では奇跡であるが、三田国際学園当局は、大胆な計画を練って緻密に実行しているだけだということらしい。

Photo
(偏差値を点であるスコアでしか考えないから、ベルカーブにすっかり閉じ込められていることに気づかなくされているのが受験生/保護者。三田国際はそこを暴く。)

☆大胆とはどういうことか?それは受験業界は偏差値というベルカーブの中に子どもの能力を閉じ込めるのを、べき数カーブのイメージに置き換えるという戦略。

☆たとえば、SAPIXの集団は、外部模試の偏差値で並べれば、ほとんどの生徒が正規分布の右に偏る。ベキ数曲線になる。

☆しかし、SAPIXの内部の試験で偏差値をつければ、ベルカーブになって。ちゃんとボリュームゾーンができる。

Dsc02537
☆ただそれだけのことだけなのだが、受験生や保護者は、常にベルカーブに縛られ、その中のポジショニングゲームで一喜一憂する。そんなのは母集団や測定する能力が変われば、まったく別の結果になるのにである。

☆ただ、今までは教育は国内ベースでのみ語られてきたから、母集団は予想でき、能力も暗記能力の偏差値スコアだけだった。その中に閉じ込められていると、どうしてもポジショニングが気になって仕方がない。

☆しかし、グローバルな領域で、1人ひとりの創造的才能という規準にしてしまえば、まったくベルカーブなんか関係なくなる。自分の成長曲線がべき数曲線になるような学びの環境を探せばよいのである。

☆ベルカーブで勝負する御三家とべき数曲線で勝負する三田国際とでは、学びの領域、伸ばすべき能力が全く違うので、比較のしようがない。

☆すでに21世紀社会で活躍する保護者は、この学びの領域がドメスティックからグローバルになっていること、創造的才能の多様性がひろがっていることを実感しているから、ベルカーブのイメージに束縛されることからベキ数曲線に解放されることは、すぐに了解共感する。

Dsc02776
☆まして、ベルカーブで束縛してきたのは大学入試に紐づいた公立学校を統括してきた文科省である。もはや国の時代ではなく、公平で、自由で、オープンな市場を謳歌する個人の時代にあって、そんな束縛や規制が世界に通じるはずがないと直感する。それに、だいたい、その文科省自身が変わるというのだ、もはやいつまでもベルカーブに拘束される必要はない。

☆統計のデータとして参考にするも、それ以外の能力を測るテストがあったら、それに挑戦するのだというモチベーションが高いのが中学受験人口の50%をシェア。まだまだ潜在的であるが、そこに三田国際は大胆にメッセージを投げかけ、掘り起こしたのだ。

☆しかしながらこのグループは、コンセプトだけでは動かない。実際にできるのかプロトタイプを見たいということになる。しかも、アップルやグーグルのようにオープンでいながらクローズドである巧みな戦略を熟知したグループである。説明会に参加した自分たちだけが知ることができるプロトタイプを見たいというのである。

Dsc02844

☆それゆえ、PR戦略は緻密に計算されて実行された。徹底したチラ見せをサイトで行った。オープンだが、肝心なところは参加したメンバーだけが知ることができるようにしたのだ。

☆がんがん動画を流すが、1分前後の短い動画では、全貌は見えない。でも雰囲気は伝わる。あとはそれが真実なのかどうか確かめにきてくださいというメッセージが隠されている。それに気づいた感度の高い保護者が説明会に訪れるという仕掛け。

☆すべての子どもが自分の創造的才能に気づく授業は、自分たちが受けてきた講義形式の授業では無理であることは百も承知である。だから、目の前にインタラクティブでディスカッション形式のアクティブラーニングを見せつけられれば、驚天動地は間違いない。

☆あとは、このような学びの条件が、一部の先生だけではなく、すべての先生が揃えることができるといのであれば、納得ということになる。そしてそれをやってのけたのが三田国際である。

Dsc02705

☆他校もアクティブラーニングをやるということはできる。しかし、それがなんちゃってアクティブラーニングであるよりも何よりも、一部の教師しか実践できない。なんちゃってアクティブラーニングでも、教師全員が一丸となってやっただけでもすごいのに、三田国際はトリガークエスチョンからディープな問いに行きつく本物プログラムを先生方が日々探求、実践している。

☆この探究は、現場から生まれた理屈と学問の根拠を結びつける壮大な道行きである。他校も学習理論と現場の理屈を結びつけるケースはあるが、学習理論は教育的配慮で学問を切り取って活用しているから、どうしてもハウツーで終わる。

☆現場の理屈は決定的に大切であるが、それがグローバルスタンダードに対照して適切であるかどうかは、常に学問の根本に立ちかえらねばならない。

Dsc09101
☆一般にその時間は教師にはない。ところが、三田国際はこの時間を自分あたちで調整するマネジメントがなされている。

☆もちろん、まだまだ過渡期だろうが、今までと全く違う学校組織マネジメント、学習理論、学習環境、能力観なのだ。三田国際は、日本の教育改革がどうなろうが、御三家がどうなろうが、動じない。なぜなら、勝負の相手は世界だからだ。

☆オールイングリッシュの授業がどんどん増えている。職員間のメールのやり取りは英語が活用されるようになっている。

☆これは何を示唆しているのだろうか?もうおわかりだと思う。2020年までに学内公用語が、教師も生徒も英語になるよということなのだ。帰国生・留学生も30%を占めているだろう。なにせ三田「国際学園」なのだから。

☆突出つするわけはここにあったのである。

|

« ≪私学の系譜≫中村紘子の大賀ホールコンサート | トップページ | 八雲学園のアクティブラーニングそして本物教育 »

教育イノベーション」カテゴリの記事