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2016中学入試 どうなる私立中学【16】成城学園 未来からやってきたブランド力

☆成城学園ブランドは健在である。しかしながら、ブランドと言っても、同校のブランド力は歴史的にも重要な立ち位置から形成されていて、マーケティング的なブランド力とは少し違う。

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(2016年中高一貫新校舎完成。写真は同校サイトから)

☆だから、来春から新校舎になるために、人気が持続しているかというと、それも理由の1つに過ぎない。むしろ、この新校舎のコンセプトに何があるかだ。

☆当然未来を見据えた学びの空間が予想されるが、それがハコモノ建築ではないと確信がもてるのは、成城学園の教育哲学が今も新しい思想であるからであり、その思想の継承者であることを、同校の校長と副校長がブログで披露しているからである。

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☆創設者とも言うべき、澤柳政太郎は、今でいう日比谷出身、東大卒で、文部官僚になり、京都大学をはじめ、さまざまな大学の総長を経ている筋金入りの官学至上主義者だった。

☆がしかし、成城との出会いが、≪官学の系譜≫と≪私学の系譜≫を統合する大正自由主義教育運動の中心的な役割を演ずるようにパラダイムシフトを自らの内で起こしていく。

☆成城学園の校長石井弘之先生は、同校サイトで、こんなことを語っている。

教師と生徒が真剣に魂を切り結ぶ場である授業では、生きた知識を吸収し、本質を見通す眼と様々な問題を解決する能力を養います。

☆澤柳政太郎の思想そのものだと思うが、このような哲学は今騒がれているディスカッション型のアクティブラーニングそのものであり、実は大正自由主義教育運動の真髄でもある。この運動の背景には、≪官学の系譜≫である「法律進化論」と≪私学の系譜≫である「天賦人権説」の統合を測ったイエーリング―牧野英一の発想があるが、その発想は第二次世界大戦に向かう中で、挫折し、戦後瞬間的に復興するが、すぐに見直しの運動がおこり、2006年の教育基本法改正によって、完全に打ち砕かれる。その法法律進化論の勝利宣言の象徴が安保法案なんだけれど。。。

☆しかし、それはともかく、その澤柳政太郎の意志は、今も成城学園に息づいている。歴史をたどれば大正時代に立ち戻るが、未だその志が実現していないということは、未来からやって来た新しい教育とみなすこともできる。

☆新校舎完成は、その未来からやってきた成城学園の根源的教育の実現の顕れれであろう。

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