21世紀型教育における「中学入試と2020大学入試改革」の秘密(5)
☆21会校のかえつ有明の校長石川先生の哲学対話とダッツン先生の哲学授業(TOK含む)がいかにシンクロし、シナジー効果を生んでいるか、そこに21世紀型教育における「中学入試と2020大学入試改革」の秘密の存在性があるのではと思い、お2人のインタビュー取材をオブザーブさせていただいた。
(ダッツン先生の授業はTOK型だと聞き及んでいたが、認識論、存在論、美学の3つを統合した哲学授業で、認識論の領域でTOKを活用しているというのだから、さらに深かったのである!)
☆少し早目に訪問すると、石川校長がちょうどある塾とのミーティングから戻ってきたところだった。
☆ある塾で、かえつ有明は、適性検査型入試と質の違う「思考力テスト」を行っていると聞き及んでいるが、どう違うのか説明して欲しいというオーダーがあったからのようだ。
☆そこで、かえつ有明が東大も密かに(?)行っている偏差値とは関係なく1人ひとりの才能や学究の素養があるかどうか測る帰国生の小論文入試を提示して、まるでオックスブリッジの興味深い口頭試問のようなシンプルな問いをどう考えていくかディスカッションしたということだ。
☆そのうえで、思考力テスト対策講座のテキストや過去の思考力テストを提示したということである。そのとき対策講座のテキストの最終問題が東大の帰国生入試の小論文問題であるのに、塾の方々は驚いたようである。
☆そして、たしかにかえつ有明の一連の問いを考えて行けば、最終的には小6なりの思考が生まれると感動したようだ。そして、さらに、石川校長は、この問いが「かえつの知のコード」ベースでできていることを説明し、システム思考とデザイン思考のエンジンができあがっていることに驚嘆したということである。
☆「なるほど、適性検査型試験と思考力テストは、「知識→理解→応用→論理的思考」までは共通しているが、「クリティカル/クリエイティブシンキング」という高次思考の次元は、思考力テストにしかない」と了解されたそうである。
☆しかも、問いが拡散から収束して、「クリティカル/クリエイティブシンキング」の上昇気流にのるようになっていて、これが思考過程なのかと感じ入ったそうである。そして、もちろん、ここに新しい市場があるとさっそく検討にはいるという展開になったそうだ。なんてトップセールスマン石川校長なのだろう!
☆その石川校長とダッツン先生(ケンブリッジ大学卒)の哲学授業をめぐる哲学対話は、実に白熱した。
☆そのうちに校長インタビュー記事がアップされるので、ここで内容を述べるのはフライングになるので、語れないが、ただ、英米で中高で哲学授業が教科として確固たる位置を有しているのは、最適な意思決定をする際の判断基準を養うこととクリエイティビティという発想革新を生み出すのに一定の成果が確認されているからだという。
☆これは、そのうち文科省も中高段階でのリベラうアーツやメタ認知を養う必要性を提案する準備をしている流れに沿っている。かえつ有明は、石川校長をはじめ、多くの教師が、「サイエンス科」「プロジェクト科」で「思考と感性」を拡張するアクティブラーニングがすでに行われているが、まさに哲学授業にも通じ、やはり高次思考ができる問いの共同体であると実感。
☆かえつ有明の「思考力テスト対策講座」と同質同レベルの思考力ワークショップが、10月25日、21会カンファレンス(場所:東京女子学園)において、5時間続きで、5教科体験できる。もちろん、このプログラムに同校のSGT(スーパーグローバルティーチャー)マスター佐野先生も、21会SGTチームのアドバイザーとして協力参加している。
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