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21世紀型教育における「中学入試と2020大学入試改革」の秘密(7)

☆21世紀型教育は、グローバル人材やグローバルリーダーを育成する教育で、そのためには英語4技能(4つのうち1つはC1レベルを目指す)を身につける英語学習環境とアクティブラーニングが必要である。こういう言い方は皮相であると同時に真理である。

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(八雲の近藤理事長・校長は、筋金入りのプラグマティスト。)

☆皮相とかなんちゃってとかもし感じるなら、それはグローバル人材を必要とする社会を、いまだに20世紀型社会、特にその形態の中で格差をつくるのに強力だった国家資本主義の経済社会やもっと感覚的に権力的社会を思い浮かべるからに違いない。

☆一面の真理があると感じるなら、それはグローバル人材とは、軍事力でも経済力でもなく、つまり軍事コードや経済コードよりも「知のコード」が優先する社会。したがって、国家の中の1つの役割機能として存在する人間なのではなく、個人の力で社会や国や世界を読み解き、創出することができる人材であるという想像力があるからだろう。

☆発想革新は技術革新と結びつき社会革新にも結びつく。だから、前者の意味で21世紀型教育を捉えるメンバーと後者の意味で21世紀型教育を捉えるメンバーとでは、おのずと21世紀型教育に対する価値意識が違う。

☆前者は現実主義者で、後者は理想主義者である。

☆したがって、この20世紀社会と21世紀社会が同居している過渡期にあって、実用的にあるときは現実主義者、あるときは理想主義者というメンバーも現れる。

☆そして、このメンバーはさらに、使い分ける利益主義者か、統合するプラグマティストかどちらかに分かれるだろう。

☆さて、私立学校の生徒募集を顧みると、結局現実主義、理想主義、利益主義、プラグマティズムという価値観は、保護者にも通じる。

☆それゆえ、現実主義的保護者は現実主義的学校を選び、理想主義的保護者は理想主義的学校を選び、利益主義的保護者は利益主義的学校を選び、プラグマティズムの保護者は、プラグマティックな学校を選択する。

☆昨今「偏差値や大学合格実績だけで選択しない新しい学校選び」というコピーが受験雑誌に登場してきたのは、やはり20世紀社会は21世紀社会に圧倒されていて、偏差値や大学合格実績という現実が崩れ始めているからであろう。

☆かといって、理想主義的な学校は、昔も今も人気がない。プラグマティックな学校と利益主義的な学校が人気が高い。生徒募集に関してはただそれだけである。

☆しかし、さらにいや何より大事なことは、10年後20年後30年後、子どもの未来社会はどうなっているかである。1つ決定的に言えることは、ICTというイノベーションのおかげで、知の生産道具を個人が安価に手に入れることができるようになったということなのだ。

☆20世紀社会は、生産道具を個人で有することは難しかった。今でも車など大量生産型産業はそうである。しかし、この産業はロジックで生産ラインが動くので、AIロボットが代替してくれるようになる。

☆結局知のコードを有した人間が大量生産産業も牛耳ることになる。このときの「知」は論理的思考でとまらず、創造的思考までの高次思考を有した「知」のことをいうのだが、実はこの「創造的思考」はさらに3段階に次元を分けて考える必要がる。現時点では教育界ではそのことはまだ「秘密」なのである。

☆しかし、AIロボットは、すでに「創造的思考」のファーストステージは占拠すると言われている。これが2045年問題である。

☆さて、「創造的思考」とは何か?エンブレムの問題は実はこの問いの解がまだないということを示唆しているともいえる。解なき社会ではあるが、最適解を見つけるあるいは創り出す「作業」は必要だし、最終的には「選択判断」をせざるを得ない。

☆この「作業」や「選択判断」には、ダイバーシティの中で「議論」し「自分軸」を強化していく必要がある。

☆アクティブラーニングが、21世紀社会において有効な本当の理由は、そこにある。知識偏重社会から自分で考え・判断する自律/自立した人間になるためにアクティブラーニングが必要だというような理由にはそのような背景があるのだ。

☆そんな難しいことはわからなくても、アクティブラーニングが必要だということをみんなが胃袋で感じることができれば社会は動くのだ!というのはたしかにそうだろう。歴史は理性で動くのではなく、感性で動くというこかもしれない。

☆しかし、だからといって理性がなくなるというわけでもない。理性と感性どちらが地と図なのかは、ルビン壺同様であるが、両者が不可欠であることもまた確かなのである。

☆そうなると、サンデル教授風に言うと、社会を引き受ける人とリバタリアンという2タイプが21世紀社会を牽引するということになる。さて、どちらを選ぶかは、やはり私事の自己決定である。

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