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湘南白百合 学び即世界貢献 【01】 神奈川の閉塞状況を突き破る

☆久々に湘南白百合を訪れました。首都圏模試センターの北さんと山下さんが取材に行くというので、あつかましくも同行させてもらいました。正門がら歩いてルルドの聖母マリアのところあたりに来ると、フォーレのピエイエスを歌うかわいらしい声とピアノの音が聞こえてきました。

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☆そして、ここのところ神奈川の受験市場がプラトー状態になっていて、閉塞感が漂っていたのですが、それを突き破る新たな予兆なようなものを感じたのです。

☆湘南白百合は、ミサのときに、ラテン語やドイツ語などそのまま歌を合唱しますが、おそらくその中にモーツアルトばかりでなく、ガブリエル・フォーレもあったと思います。一度しか参加したことがないので、記憶があいまいですが、このフォーレの曲だったような。今も受け継がれているのではないかと思います。

☆私は、モーツアルトもフォーレも大好きですが、このフォーレのピアイエスは特別な意味があります。

☆というのはモーツアルトのレイクエムの一曲で、あのドラマティックな「ディエス・イレ」を、フォーレは削除して挿入したのがこの「ピアイエス」なのですから。モーツアルトのレクイエムは今も素晴らしく輝いていますが、その輝きをさらに突き破る新しいレクイエムを創ったのがフォーレなのです。

☆今回の北さんと山下さんの取材のねらいはこれなのだと直感しながら、坂をのぼっていくと、またマリア像がなんとハグをしてくれるような姿で立っているではありませんか。

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☆もちろん、私をではなく、世界をまるごと抱きますよと。かつて金箔のマリアの表情も、雨風で削られ、なんておだやかで人間的な表情が前面に浮き出てきているのでしょう。

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☆神奈川の私立中学校は、偏差値と大学合格実績の競争に巻き込まれ、そこから超然と立ちあがることができないでいました。2020年大学入試改革の風が吹いているにもかかわらず、そんな改革は実行されるのかという懐疑心が勝ったり、すでに対応できる教育をやってきているからうちは関係ないという雰囲気が漂っています。これでは、受験生/保護者の気持ちも未来に対しネガティブになってしまいました。そんなネガティブな影響を与えていては、子どもにとって大迷惑です。

☆私は、偏差値や大学合格実績は、現象として現れ出でるものですから、それにこだわるより、現象にじゃ顕れない見えない根源的な教育をどれだけ表現して受験生/保護者と共有するかが重要であると信じています。東京エリアや埼玉エリアでは、根源的教育を21世紀型教育という新しい器で受験生/保護者に注ぐ学校が増えてきました。

☆そして根源的教育を可視化することで、偏差値や合格実績も計らずも伸びていっています。

☆そのような情況の中で、ついに神奈川エリアにも受験生/保護者の未来をポジティブな創造的自信で包み込む学校が現れたのです。女子校では湘南白百合です。

☆しかし、湘南白百合は、モーツアルトのように悪魔祓いをするような派手なレクイエムではなく、死を命の根源として優しく包み込むフォーレのレクイエムのように、お互いの内面を包み込みながら大きく突き抜けていく新しい感覚の変化を生み出しています。

☆このレクイエムを通して死と向き合う心性が、たとえば、同校の多くの生徒が医学部に進む意志/医師の力になっていることが、先生方は直接語りませんでしたが、その根源的教育のプレゼンによって指し示されました。

☆従来の大学受験勉強以上の根源的な学問の基礎となるような学びのプログラムを20年以上の歳月をかけてつくってきたのですが、それが今「大学入学準備教育」として、2020年大学入試改革に対応する最適の教育と評価できるのです。

☆2020年大学入試改革は、簡単にいうと、従来の大学受験勉強が大切な学びをそぎ落としてきたのでそれを回復しようという改革です。湘南白百合は20年以上も前から、そんな余計なことをやっていたら大学合格実績がでないから、受験勉強に集中しなさいと受験業界から言われてきました。

☆しかし、先生方はピエイエスの曲のように、微笑みながら、学校説明会は一瞬なのだから、そこを表現しないでやり過ごし、大学合格実績の右肩上がりのグラフを見せるだけでした。在校生になったら、根源的な教育で毎日満ちているのだからと動じなかったわけです。

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(たしかに凄い実績です)

☆時代は変わりました。根源的教育をやらなければ、世界大学ランキング100位以内に日本の大学がはいることはできません。それには、才能豊かな生徒が育って、大学に入学してこなければということに、文科省も気づいたのです(実際には2007年ころから、文科省はリサーチを開始していました)。

☆しかし、そうなったからには、大変です。アドミッションポリシー、カリキュラムポリシー、ディプロマポリシーを明快にしなさいと文科省。それは大学ばかりか中高にも及んできます。

☆そのとき従来型の受験勉強カリキュラムと大学入学準備教育カリキュラムの差が明快になります。同じ大学合格実績ならば、どちらを受験生/保護者は選ぶでしょう。多くは後者でしょうね。

☆湘南白百合は、その根源的な(要するに本物の)教育の活動を表現しようとしているのです。それが今回首都圏模試センターの北さんと山下さんが取材に訪れた理由なのだと思います。

☆神奈川エリアの希望の私学の1つが女子校である湘南白百合であるとして、男子校や共学校は、神奈川エリアに現れているのでしょうか?実は現れています。

☆おそらく北さんと山下さんがまた動くでしょうから、またまたあつかましくも同行させてくださいと頼んでいます。このSNSの時代ですから、不思議と北さんと山下さんの動きの響きに共鳴している学校の先生方の鼓動が私にも伝わってくるものなのです。

☆これも突き破る息吹を感じる新しい方法ですね。まったく驚くことが同時連発するものですねえ~。

☆それはともかく、湘南白百合の根源的教育をしばらくの間見て行きたいと思います。

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