三田国際 超学校[07] 本物アクティブラーニングの「本物」の意味
☆中1と高1の授業を拝見しましたが、驚くべきことに両方とも、ロボットに心はあるか・AIロボットは人間を超えるのか?というトリガークエスチョンを提示し、しかしながらそれはまたまた頭のフェイントで、結局≪「自己とは何か」を問う自己とは何か?≫という根源的な「汝自身を知れ」に回帰していくのでした。
☆もちろん、中1では大森荘蔵(とはいえ、中1で読むにはハイレベルです。だからアクティブラーニングが必要になるのですが)をはじめとする文章の読解リテラシーの延長上にアクティブラーニングが組み立てられていきます。高1では、NKHスペシャル「ネクストワールド」などのアーカイブやフーコなどの現代思想を手掛かりにアクティブラーニングを行っていきます。
☆しかもアクティブラーニングとは私が便宜上活用しているだけで、同学園の高1の授業では「グループダイアローグ」という言葉で表現されていました。
☆本物アクティブラーニングは、結局のところ「グループダイアローグ」でなければならないのです。
☆おそらく、中学受験専門塾のスタッフには、この中1と高1の国語の授業が、同テーマを扱いながら、扱われている素材、考えるアプローチ、思考の深さなどがどのように違うか授業を視なければ想像できないでしょう。
☆そして、見るチャンスはないわけですから、三田国際の真意を見抜けないのです。だから、中学受験専門塾のスタッフや大学入試から逆算して中学入試につながっているループを意識していない学校の広報の先生(さすがに中高一貫校の先生ですからそのような先生の数は多くないです)は、三田国際の本物アクティブラーニングはわからないし、私が語ることはいつも難しいという話になります。
☆ところが20世紀末に廣松渉シューレがいたころの河合塾のスタッフなどは、このような話題ばかりでした。この河合塾の見識はストラスブール大学の日本語学研究所でも大いに話題になっていました。今でも廣松渉著作集が図書館にずらりと並んでいます。
☆また四谷大塚も今では東進ハイスクールが背景にあるので、少しはわかるかもしれません。日能研は今でも誇るべき中学受験専門塾ですから、この手の話はまたも難しい話が始まったということになります。もちろん、一部のスタッフはその情報リサーチをしっかりしていますが。
☆ともあれ、わからない場合、私たちにわかるように話して下さいと学校に質問します。このような姿勢は大切ですが、そうはいっても、3模試の同学園の志望校登録者数をみると、多い順は首都圏模試、四谷、日能研となります。如実ですね。
☆中高一貫なので、中高両方のシラバスや授業を分析し、少なくとも東大の入試問題とは照合していかねばなりません。これは基本的なことで、何もすごいことではありません。
☆まして、今年から併設型中高一貫校が多くなったのですから、かつて以上にこのリサーチは必要になるでしょう。
☆その点、首都圏模試センターは、中学受験専門の模試センターですが、その基本的リサーチが北さんと山下さん率いるスタッフによってしっかりなされていますね。大学通信の安田さん・大野さんの見識の高さにも脱帽です。
☆SAPIXは三田国際についてすでにリサーチ済みでしょう。あとは偏差値55圏内にないったら、ドッと応援しますということなのでしょうねエ。。。
☆20世紀型教育を推進している学校もいまだにたくさんあります。しかし、教育関連企業はやはり21世紀型教育情報をスタッフ全員とシェアすることが大切な時代になってきました。もはや受験業界以外は、すさまじくその方向に邁進しています。
☆もっとも、この三田国際の「国語」で、今回のようなテーマを「グループダイアローグ」によって行うやり方は、昭和6年に日本が導入した英米のジェネラルサイエンスの手法です。今は教科専門性が高くなってしまい、教科横断ができないのが問題になってきましたから歴史は巡るのですね。
☆しかし、ぐるぐる回っていても突破口は見出せません。やはり精神科学のパラダイム転換は、シンギュラリティを待たなければならないのでしょう。さて、そのとき≪「自己とは何か?」を問う自己≫はどうなっているのでしょう。三田国際はこの未来を創る本格的な問題に取り組んでいるのです。
☆ところで、「ダイアローグ」という表現をとっている意味はおわかりでしょうか?たんなる対話ではありません。量子力学と弁証法の関係からきています。さすがにマーケットでは難しすぎて、学校説明会などでは絶対に語られない三田国際の深層/真相です。恐るべし三田国際の「国語科」。。。
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