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公立中高一貫校受検生の保護者と話をして

首都圏模試センター主催の「公立中高一貫模試」の父母会のあと、何人かの保護者から話を伺いました。また、自分の身の回りの知人にもいるので、ときどき話に耳を傾ける機会があります。

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☆公立中高一貫校をめぐる教育環境の変化は激しく、また適性検査の問題も思考力の次元ハードルをあげていますから、保護者は非常に熱心に教育情報を収集し、驚くべきことに適性検査の問題の質について詳しく学んでいます。

☆たしかに、偏差値でいえば、首都圏の公立中高一貫校の偏差値は高いので、ある意味「最難関模試」のもう一つのバージョンのような感覚です。

☆実際に通っている知人の生徒から話を聞いたりしますが、やはり読書ベースの探究学習でかなり鍛えられているようです。

☆論文のテーマを何にするのか近くの図書館でお母さんとああでもないこうでもないと対話しているところに遭遇したのです。すてきな光景でした。私も参入してしまいましたが(汗)。

☆そういえば、そのAさんは、小学校1年生から3年生の時に、ワークショップでいっしょに「魔女の宅急便」や小松左京のSFのショートショート、佐藤さとるの童話、まど・みちお詩集などを読んで、それをパステルで絵に転換する作業に没入して楽しいでいました。

☆ホーキングの「宇宙への秘密の鍵」という物語は長いので、途中までしか読まなかったら、貸してくれませんかと興味津々。もちろん二つ返事でOKしました。

☆Aさんは、受験塾にいかず、基本的な勉強をする塾となんといっても英語塾に通っていたのは当時としてはインパクトがありました。あのとき、本と絵のワークショップに通っていたAさんの友人たちは、やはりそれぞれの道に。私立中高一貫校に行った子もいるし、国立大附属中学に進んだ子もいます。

☆今は土曜日は忙しくてなかなかそのワークショップに参加できません。残念です。月に一度なのですが。。。それにいつも満杯で、本当に限られた生徒としか出会えません。

☆もうAさんたちも高校生ですが、小学校低学年から豊かな学びのマインドセットをしている保護者に頭がさがります。

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(子どもたちは工作も大好きですね。小学校4年までぎりぎりワークショップにやってきますが、そこから先はやはり塾へ。公立中高一貫校受検生の場合は、小学校6年までやってくる生徒がいます。)

☆そういうこともあり、多様な教育情報や「思考コード」発想の問題分析についても目を輝かせていっしょに話ができてしまいます。

☆でも、それは適性検査問題を見て、自分が子どもとどうかかわるのか必要にせまらられてアンテナを高くしているのです。

☆同じ難しい問題でも、難度の高い問題なのか、思考の次元ハードルが高いのかでは、おのずと学びのマインドセットが違います。

☆私立中高一貫校も「思考力テスト」という「高難度問題」ではなく「高次思考問題」を出題する学校が増えています。そういう問題を出題する学校の選択を考えている保護者は、やはり先の公立中高一貫校の選択を考えている保護者と共通している点があります。どこか帰国生の保護者と通じるものがあるのかもしれません。

☆それは、もしかしたら自分自身気づいていない「自分の子どもの知られざる才能」を大切にしたいというマインドなのかもしれませんね。保護者の方といっしょに対話しながらそう感じました。

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