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21世紀型名門校の作り方【01】

☆2008年に「名門中学の作り方~未来志向の学校を選ぶ8つのポイント」(学研新書)を執筆。ニッチな領域で盛り上がりましたが、当時はあまり反響がありませんでした。今ならアマゾンで1円で買えます。郵送料が257円ですが(汗)。

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☆しかしながら、カバーに書かれている「『御三家』がいつまでも安泰とは限らない!不断の改革と競争原理によって、私立中学は栄枯盛衰を繰り返している。21世紀に生き残り、真の名門たりうる学校の条件とは?『わが子に行かせたい学校』の新・選択基準を明らかにする!」という方向性は、今でも間違っていないと思っていて、しつこく活動しています。その1つが≪21会≫(21世紀型教育を創る会)の応援団です。

☆この本の中でなんらかの点で触れている学校は50校。出版してから7年の歳月が流れていますが、その間に、失速した学校もあるし、内生的成長を持続している学校もあるし、衰退期に入っている学校もあります。

☆本書では、当時なかったので話題にしていませんでしたが、三田国際のように、戸板女子を見事に復活させ、再び新しい学校として草創期に突入している学校もあります。

☆工学院も、本書では扱っていませんが、今では私が注目している21世紀型学校です。中1から本格的な改革――本書を書いているときには思いもつかなかったような――を行っています。今はまだ飛躍期一歩前ですが、期待値が非常に高い21世紀型名門校の1つです。

☆7年の歳月の間に、いろいろな学校の成長サイクルのチャートのポジショニングが変わったようです。「21世紀型名門校」という再整理をしないとと思う今日この頃です。

☆本書は売れなかったけれど、本質的な考え方は今も変わりありません。ということは、私の書くことは相も変わらず売れないということでしょうか(汗)。しかし、ロングテールということもあるでしょう。

☆それに他の方が注目していないときに私がいいなあと思う学校は、やはり伸びているし、あれっ、どうしちゃったのだろうと思う学校は伸びが止まったり、失速したりしています。ですから、売れるということと本質的ということとは必ずしも相関しないということでしょうか。もちろん、両立が何よりですが!♪

☆さて、もっとも基本的なことは、学校の成長を阻む要素とそれを払しょくするパワーを確認することです。受験生の保護者も、このポイントは説明会に参加すれば、ある程度感じますから大切です。感じたらサイトや情報誌で裏付けをとることができます。

☆さて、成長を阻害する要因は4つあります。全部絡んでいるのですが、切り口としては4つぐらいにしておいたほうが、確認しやすいのです。

1)保守主義

2)偏向主義

3)リスク隠ぺい主義

4)無気力

☆この阻害要因をつくる原因は8つあります。ということはこの8つをポジティブに払しょくするベクトルに持っていく力が重要ということになります。阻害要因を払しょくする8つの力とは、本書では

1)開く力

2)横断する力

3)創造的にコミュニケーションする力

4)世界標準の知を探求する力

5)共学校化する力(男子校でも女子校でも持っている力です。逆に言えば共学校なのに共学校する力がない学校もあります)

6)結びつける力

7)ステークホルダーをマネジメントする力

8)≪私学の系譜≫を持続可能にする力

☆と書いています。7年経ってもいずれも通用しますね。三田国際はこの8つの力をすべて満たしています。工学院もそうですね。

☆実は、本書の難しかったところは、単純にこれだけで書いていかなかったところにあります。教育の質に入り込んだのです。この8つのパワーはどちらこというと経営の倫理です。いくら経営者が8つのパワーをはっきしたところで、教育の質は先生方にまかせたでは、なかなかうまくいかにのです。そこで、教育の質、つまり教育の論理を測る12の指標を提案しました。

1)自己実現プログラムの自覚的実行力

2)教師の創造的コミュニケーション能力

3)時代の変化への対応力

4)本格的論文編集指導力

5)プログレッシブな授業構想力

6)総合学習と他の教育活動の有機的結合力

7)現地校で耐えられる英語教育力

8)あらゆる教育活動でのIT活用力

9)他教科に刺激を与える芸術教育

10)キャリア・デザインとしての進路指導力

11)生徒の潜在能力を引き出す教育空間デザイン力

12)説明会の表現力(教育理念の具体的展開のプレゼン)

☆ここはさすがに、7年間経て統廃合して項目を新しくする必要がありそうです。でも、ベースはこれでしょう。脱構築することを今後考えて行きますが、気づいた点を述べると、

1)は「自分軸」を強調したほうがよいかもしれません。

2)はSGT(スーパーグローバルティーチャー)ということになるでしょう。

3)はこのままでいいですが、パラダイム転換という言葉を今なら使うかもしれません。

4)5)6)は今ならPBL型アクティブラーニングとかHigher-order Active Learningで一括りにできます。

7)今なら「C1英語}を意味します。

8)タブレットやSNSなどネットワークベースのICT教育となるでしょう。

9)リベラルアーツということですね。

10)世界大学ランキング200位以内(SGUも含め)の大学入学準備教育ということですね。

11)これも、PBL型アクティブラーニングとかHigher-order Active Learningに包摂されます。

12)説明会の表現力、サイト×SNSによる発信力となります。

☆9項目にまとめられそうです。かくして、21世紀型名門校の見つけ方は、

①4つの阻害要因がないかどうか

②伸びる学校の8つの条件をどれだけ満たしているかどうか

③教育の質の新指標9をどれだけ満たしているかどうか

☆をチェックしていけば、「わが子に行かせたい21世紀型名門校」に出会えるでしょう。

☆次回からは、学校ごとに簡単に見て行きましょう。詳しく検証するほどの時間を持っていないので、そこはご了承ください。

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