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東京・神奈川2016年入試(17)2016年中学入試の大きな傾向

☆すでに昨年から見えていたのですが、今年2016年中学入試で明快に顕れた傾向は、革新的私学VS保守的私学でくっきり差がついたということです。

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(麻布の創設者江原素六は、福沢諭吉と新島襄に並ぶ≪私学の系譜≫の第1世代であり、私学の原点。日本の近代化の端緒にあって、官主導の近代化の影を払しょくし、近代化の光を生み出す気概の私学人。麻布の前校長氷上先生から教えてもらった)

☆中学入試は、SAPIXの久しく続く最難関校合格独占によって「塾歴社会」化と「階層固定」をもたらしている可能性が高い。この「塾歴社会」という言葉は、教育ジャーナリストのおおたとしまささんがAERA(2016年2月1日号)で語っています。

☆本来この「階層固定化」を阻止すべく麻布の柔軟で破壊的なリベラルアーツ教育が、近代化の光と影の葛藤やせめぎ合いに刺激を与える人材を育成してきたのですが、「塾歴社会」の影響をうけて、学内でもなんとかしようという議論が巻き起こっているはずです。

☆「革新的」の意味は幅広く、各学校によってちがいますが、学校主体の教育を阻害する「塾歴社会」に対応できる私学が出願を増やしたというのが2016年中学入試の一大特色だと思います。

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☆全体の倍率の数字をみると、東京の男子校と共学校、神奈川の共学校が勢いがいいですね。これは、この3つのグループに革新的私学が多いからです。

☆東京の男子校では、聖学院が今年の人気を勝ち得ました。共学は、今年も三田国際です。

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(首都圏模試センターの記事が爽やかです)

神奈川では、法政第二や山手学院がその筆頭でしょう。法政第二については、首都圏模試センターが入試風景やその動向について詳しい記事を掲載しています。

☆SAPIXは、はっきりと偏差値の低い学校は眼中にないし、ICTなんか使っている学校も興味ないと語っているぐらいですから、保守陣営ですね。価値自由ですからそれはそれでよのですが、「塾歴社会」は、中学受験市場をフリーズさせていることは確かですから、革新的塾が登場し、新市場を創らなければね。日能研にそのジェダイのフォースをお願いしたいところですが。

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(筑駒入試に臨む日能研生。どこからともなく集団で一気に試験会場に向かうスタイルが今の日能研流儀。Nバッグは、きゃりーぱみゅぱみゅも憧れる逸品)

☆残念ながら日能研の高木代表とは、考え方が違うから僕は離脱したけれど、高木代表は、発想はいいんだよね。でも手法が僕とはまるで違うので、戦略はいいけれど、実行段階でぶつかってしまう。でも、一時は、21世紀は日能研からというビジョンを語り合ったのだから、革新的中学受験塾であり続けてほしい。

☆僕の方は、革新的私学の先生方の「塾歴解放区」づくりのサポートをしているから、そこへの応援をぜひ!新しい市場を創出するのは、未来を創ることになるから、高木代表の才能の真価発揮できる場になると思うけれど。

☆日能研で僕は「思考コード」の作成方法、活用方法、分析方法、活かし方を学んだ。それに基づいてテキスト、テストを作成するんだ。1985年から1995年の10年の間に、2020年大学入試改革でできるできないと議論されているCBTで使われるIRT(アイテムレスポンスセオリー)というテスト測定学の手法も学んだ。プロジェクトチームをつくってS-P表も教室で使えるようにした。あのときのメンバーはみな外にでて、なぜか今互いに協力し合っている。私学の教師になって活躍している仲間もいる。

☆彼らは海外で英語で仕事して帰国しているし、世界大学ランキング50位以内の大学に留学していた優秀な仲間もいる。

☆なぜだか、今も実際に仕事のネットワークを形成している。そこでは、コミュンティシップが充満していていい感じだ。そんな絆の機会をつくったのだから、高木代表は、中学受験市場に革命をもたらしたことは確かだ。今一度、1985年の原点に立ちもどれば必ずまた一時代を画せるだろう。1986年は日能研にとって、麻布が2日間入試から今日のように1日入試になって、大いに東京進出に力を得た年である。中学入試情報センターも立ちあがった年。今の首都圏模試センターの教育情報部長北氏とは、そのとき出会った。もう30年も付き合いが続いている。そんなわけだから、そろそろ新市場の創出の時期だと思う。

☆とにも、僕の方は、もっとシンプルに活用できるPBLスキルや思考コードの使い方を先生方と協力して開発している。

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(2年前、麻布の総合教養で。2時間ばかり麻布の生徒と議論の時間を過ごした。彼らのコミュニケーションシステムは最高。ハーバーマス―コールバーグ的には脱慣習レベルだった。写真は同校サイトから)

☆塾歴解放区を創る革新的私学・塾 VS 塾歴社会化を促進する保守的私学・塾のダイナミズムが2017年に向けて起こる予感。SAPIXの中学受験市場シェアは13%。

☆革新的私学のシェアは32%。「学歴・塾歴」階層構造は、もはやそんなに堅固でないのが実情。日能研はそこを狙ってはどうだろう。またおせっかいで我田引水なヤツと高木代表は思うだろうなあ。もっとも君のことは記憶にないというかも知れないが。

☆なんだか、テーマと違う話になってしまったが、中学入試の意義や機能の問い返しを、先生方としたいという思いがあふれた今日でした。明日、飲むぞー!昨日も先生方と飲んじゃったけれど^^;。

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