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東京・神奈川2016年入試(27) 共立女子 女子御三家を超える入試問題革命!

☆2月4日(木)、共立女子のC日程は思考力入試「合科型論述入試×算数×面接」を行いました。NHKや各紙で取り上げられ、今年女子校で最も注目された思考力入試(今や「思考力入試」です。

※面接といっても、他校でやっているような面接ではなく、口頭試問です。

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※今や「思考力入試」という表現は一般名詞で、共立女子の「合科型論述入試×算数×面接」のように、聖学院の「ものづくり思考力入試」、かえつ有明の「難関思考力入試」、佼成女子や東京女子学園の「PISA型入試」など固有名詞で表現されるようになりました。

☆2月4日ですから、一般的には出願数は多くても、実受験者はぐっと少なくなります。広報部副主任の金井先生も、ただでさえ、そのような今日の受験市場の中で、あえて「合科型論述入試×算数×面接」のような本格的な思考力入試を行うのですから、せいぜい多くて120名ぐらいだろうと予想していたそうです。

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☆ところが、実際には170名を超える受験者がチャレンジしたので、採点を思うと一瞬間夜の発表まで間に合うかとヒヤリとしたそうです。受験者が予想以上多く受けに来て、当事者の先生方が驚くというのも、共立女子のような成熟して安定した学校に何かイノベーションが起こっていることを示唆していると思います。

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☆というのも、女子校でここまで論述型の問題を出題する学校は、桜蔭の国語とフェリスの国語が少し、普連土の国語、雙葉の国語と社会ぐらいでしょうか。

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(今年の共立女子の3つの思考力入試の問いのレベルを本間が独断と偏見で分析。受験生は、基礎から出発して深い思考の旅をするのが一目瞭然。)

☆しかも、同じ記述や論述でも、どこまで思考するのかはレベルが上記の表で分析できるように、違いがあるのです。桜蔭の国語は、すべてのレベルを問うてきますが、それ以外の学校は、「知識-理解‐応用」レベルで、100字以上になったとき、ようやく「論理的思考」レベルの問いが投げかけられます。

☆ということは、共立女子の思考力入試「合科型論述入試×算数×面接」は、教科横断型としては、御三家を超える試みだということになります。だからでしょう。4日の受験生の中には、答案の余白に、なぜ自分が共立女子を選択したのか、ぜひ共立女子で学びたいのだというアピール文を書いている生徒が結構いたというのです。

☆よく塾の中には、学校に対し、論述を出したらうちの生徒は受けられないと訴えかけるところがあると聞き及びます。これはナンセンスです。特に2020年大学入試改革に対応するには、思考力が重要なのに、偏差値が高ければ思考力重視、そうでなければ知識重視などというのは、とても問題です。

☆しかし、こうして考えると、今まで思考力重視は男子御三家で、女子御三家はやはり知識・理解重視だったということなのです。それでよいのだろうか?そんな入試をやっているから、男子と女子の社会構造的な格差を生み出してきたのではないでしょうか。共立女子は、そこにメスを入れたのではないでしょうか。

☆それにしても、算数の問題で、受験生が自ら算数の問題を作る問いを投げかけています。多くの受験生が合科型の論述問題もびっしり書いたそうです。そしてこの算数の問題も創意工夫して考え抜いたそうです。やはり採点はたいへんそうです。しかし、金井先生は、今回思い切ってやってよかったと語ります。

「一つは、本当に生徒の反応や考えている様子がわかり、教師同士が互いに感心したり、こんな考えがあるなんてとニコニコしているのです。やる前は、どうなるだろうと思っていましたが、知的共同体の厚みが現れて、さすが共立だなと我が校の凄い面を改めて確認できました。

二つ目は、このようなテストづくりの過程で、日頃行っている私たち自身の授業がやはり教科横断的な部分が大きいというビジョンが明快に見えたことですね。

三つ目は、教育イノベーションというのは、技術イノベーションとは違って、思考力の広がり深まりを促進する問いの開発だということが明快に了解できたことです。」

☆たしかに、どんなにICTを導入しても、問いのレベルが低ければ、思考力は育成できません。もっとも、今年は共立女子はタブレット型ICTを導入する予定でいます。問いのイノベーションと技術イノベーションの両方を手に入れたら、入試問題革命だけではなく、女子御三家の教育そのものを超えてしまうでしょう。

☆C日程入試の背景には、共立女子の大きな野心があったのだと気づき戦慄が走りました。面接という名の口頭試問のお話しも驚愕でしたが、金井先生が分析してからまた取材をというので、そのときにまたご報告します。

☆もしかしたら、2月21日の「第2回21会中学入試セミナー」で話がでるかもしれません。 

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