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東京・神奈川2016年入試(29)はやくも2017年中学入試を見通す3冊

☆2016年中学入試の動向をリサーチというより独断と偏見の予見を考えながら(私自身は1人でリサーチをしているので、自前のデータは、本ブログ「ホンマオオト」と私が事務局を務めている「21会サイト」がホームベースです。もちろん、取材というフィールドワークも大事な情報ソースです。しかし、やはり1人ですから、首都模試センターというシンクタンクや仕事仲間に拠ったデータ分析が最も貴重です。そして本も貴重な情報資源です)、情報を探していたら、3冊の本が非常に見通しを明るくしてくれました。

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(2月21日、第2回21会中学入試セミナーで石川校長も登壇します!当然、この本に書いた未来創造ビジョンを熱く軽やかに語ってくれるでしょう)

☆もっとも、かえつ有明の校長石川一郎先生の「2020年の大学入試問題」(講談社現代新書)は今月半ば以降に出版ということなので、まだ予約しただけなのですが、日頃一献傾けながら対話をさせて頂いていることもヒントになっているということですから、ワクワクするような内容だと思います。

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☆また、校長ビジョンも多少織り込まれているというので、かなりラジカルな本であると思います。しかし、石川校長自身が自らTOK型アクティブラーニングという哲学対話を、先生方ばかりではなく、生徒とも常日頃実践しているので、その実践と先生の哲学の統合的な視点が随所にあらわれているのではないかと予想します。

☆2016年中学入試直前、ちょうど文科省の審議会の1つ「高大接続システム改革会議」が「「大学入学希望者学力評価テスト(仮称)」のサンプル問題を公開したこともあって、メディアが一斉に、そのような新テストに対応できる入試問題として、同校をはじめとする「思考力入試」実施校を取材していました。

☆「2020年大学入試改革」の制度の行方も気になりますが、なんといっても受験生/保護者にとって、もちろん予備校、いやなんといっても教師にとって、どんな大学入試問題が出題されるのかは最重要事項です。

☆制度がどうあれ、思考力重視の大学入試問題になれば、授業も進路指導も変わるからです。さすがは、石川先生です。ダイレクトに最重要なところを突破する本を書くのですから。

☆かえつ有明が、幾多の困難を乗り越えこれからも超えて行けるのは、学内の先生方及び生徒、OB・OGの一丸となった集合天才組織が形成されてきたからですが、このトップリーダーの突破力を忘れてはなりません。今年も「難関思考力入試」は、受験のピークを過ぎた2月4日実施だというのに、出願数は90名を突破、実受験生数も50名を突破したということです。

☆本書でかえつ有明の秘密のみならず、グローバル教育の歴史的な位置づけの中の新しい試みの文脈が理解できることでしょう。本書は、2016年中学入試の動向を知るうえで重要であると同時に、2017年以降の中学入試の方向性を決定づける本になるはずです。

☆また1月には、「ルポ塾歴社会 日本のエリート教育を牛耳る「鉄緑会」と「サピックス」の正体 (幻冬舎新書) 新書 – 2016/1/29」というの本をおおた としまさ さんが出版。この本も衝撃的です。というのも「塾歴社会」化の影の部分まできちんと書いていてくれているからです。

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☆石川先生の本の目次をみると最終章の項目に「開成でいいの?」という挑戦的なページがありますが、これはおおたさんの言う「塾歴社会」化の影を払しょくするためのページのようです。影を払しょくすることは、あくまで塾が創り上げてきた御三家幻想を払しょくすることでもあります。

☆受験市場のたかが6%シェアのために、多くの生徒が学歴・塾歴階層構造で病んできたわけです。自己肯定感を喪失してきたわけです。そんな私学市場は、本来の≪私学の系譜≫からすると真逆です。今高橋是清、江原素六、内村鑑三、新渡戸稲造、渋沢栄一などの明治の私学人がやってきたら、高邁で勇敢な志を立て直しなさいと助言してくれるでしょう。

☆そういう意味で、石川先生は、≪私学の系譜≫の継承者であり、21世紀私学人です。

☆それから、昨年もう一冊、21世紀型教育を創る学校、つまり未来創造学校に勇気と自信を与えてくれる本がでました。それは渋谷教育学園グループの総帥田村哲夫先生が執筆した「教えて! 校長先生 - 渋谷教育学園はなぜ共学トップになれたのか」 (中公新書ラクレ) 新書  2015/11/7がそれです。

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☆なぜ、勇気と自信を持てるかというと、ここまでやらなければダメなのだという覚悟を与えられるからです。そして、ギフテッド大川翔君が帰国生入試で渋谷教育幕張に合格したにもかかわらず、カナダの学校を最終的に選択した理由がわかるわけです。

☆現在の渋谷教育幕張の教育の質に肩を並べる共学校はたくさん出てきています。あとは、今大川翔君が帰国生入試を受けて合格したら、カナダではなく、その学校を選択してくれるような教育を展開すれば、トップの座をゲットできるということが、明快にわかる本なのです。

☆首都圏、共学私立学校に勇気と自信とビジョンを明快に与えてくれたという意味でものすごい貢献している本だと思います。

☆2017年は、この本に書かれている以上の教育を行っている私学を探せというトレンドになります。

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