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2017年中学入試に臨む[09] 21世紀型教育のアクティブラーニングの奥義

☆2011年に21会(21世紀型教育を創る会)が発足され、2年弱の間、21会とは何者かを議論し、新しい授業や思考力入試開発の過程の中で、会員校が14校になりました。そこで、、2013年に5月31日に、「第1回21会カンファレンス」を富士見丘学園で開催しました。

☆そして、最近では、今月21日に開催しますが、「第2回21会中学入試セミナー」も首都圏模試センターの北氏と山下氏とコラボして行うようにもなりました。

【図1】

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☆21会とは何者かについては、国際バカロレアにおいて、毎年学習者像とは何か?知識とは何か?を議論するのと同じで、いつも議論されていますが、思考力入試を開発する中で、一握りの天才を育成するための学びではなく、すべての生徒の才能を見いだす集合天才組織に挑戦しようという気概はますます強くなっていると思います。

☆その「気概実現」ための5つの環境として、

①C1英語

②PBL/TOK型アクティヴラーニング

③ICT教育

④グローバルキャリアガイダンス

⑤リベラルアーツ

☆を整備していこうとういのが21会の「共有ビジョン」です。

☆また、この共有ビジョンを実現するための教師を「SGT(スーパーグローバルティーチャー)」と呼んで、21会のセミナーやカンファレスで協働ワークショップを開発・運営していくことで自己陶冶ができるチャンスも作っています。

☆SGTは、この共有ビジョンの染みとおった学びの環境を実践し、そしてその成果を測る「思考力テスト」開発も行い。その知恵を入試に応用し、21会校のほとんどが「思考力入試」を実施しています。

☆あくまで、共有ビジョンで、具体的な方法論や思考力入試の中身は、各会員校の独自の試みがなされています。ここが企業と違うところですね。企業だと、同じパッケージにしなければ利益があがらないので、コスパを考えると独自のプログラム作りには及び腰になります。

☆この独自の学びのデザインをしながらも普遍的なビジョンを共有する21会というのは、実は新しいコミュニティのプロトタイプにもなるかもしれません。

☆2013年10月に、教育再生実行会議の第4次提言で、2020年の大学入試改革の議論が本格化したのですが、国や政府や企業が動く前に、すでに21会は独自の展開を開始していました。

☆おそらく、随分参考にされたと思います。コミュニティのミッションとしては、そのような貢献でよいのだと思います。国と企業とコミュニティの適切な距離と協働関係こそ21世紀型経済の道ですから。

☆21会の先生方は、現場の実践の中で自分たちなりの学びの理論を見いだしていきました。学びを理論として見える化・測る化しなけれだ、学内全体でアクティブラーニングを展開することはできないからです。

☆そして、そのとき、自分たちなりの理論を検証するためにIBの研修や大学で実施されている研修にも参加しました。同時に、次のような理論書も読んでいたようです。21会は、基本実践的な教育と学びの活動しかしませんから、読書会や勉強会は行いません。しかし、いつの間にかすでに読んでいることが前提となって、議論しながらセミナーやカンファレンス、ワークショップをデザインしていました。

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☆しかし、結局はこのようあ理論は究極的には、物理学と言語学を統合しているデビッド・ボームの「対話」という境地に達するSGTが出現しました。それが、かえつ有明の佐野先生(物理担当&教育統括部長)です。

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☆佐野先生は、共感的コミュニケーションをベースにクリティカル/クリエイティブシンキングまで生徒がワクワクドキドキして、ノビノビと考え、対話し、最終的には「自分とは何者か」に再び戻ってくるU理論型のプログラムを創る達人です。

☆2016年の思考力入試と難関思考力入試の「理数探求」のテストで、ご自身のアクティブラーニングを、対話文に復元編集してテストを作成しました。ボーム的な対話文が展開しています。

☆これも2020年の大学入試問題に見事につながる学びです。このような21会の仲間や自分の学校の先生方と、生徒1人ひとりの才能を開花する学びを、校長石川先生は、自らも「哲学授業」を展開しながら、新しい学びの地平として拓きました。そして、その地平が「本」の出版となったのです。

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☆同書の中の素敵な視点は、今までのように功利主義的な価値観で大学入試問題に取り組まざるを得ないようなものであったのが、2020年の大学入試問題では、入試問題を考えることが世界問題を解決する思考を働かせることになるというパラダイムシフトを予見しているところです。

☆「大学入試問題即優勝劣敗価値観」から「大学入試問題即世界問題」へという大学入試改革の根本的なパラダイムチェンジを見通しています。いや、けん引していると言った方がよいかもしれません。

☆富士見丘のアクティブラーニングでは、21会でも懸案のルーブリックを、iPadで、生徒人一人が入力して、一瞬にしてセルフリフレクションができるようになっています。

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(リアルアプローチ型リフレクションシステム:本間教育研究所×株式会社FlipSilverlining×富士見丘学園のコラボレーションによって出来上がりました)

☆これによって、リフレクションのシェアが瞬時に行われるようになりました。生徒の気づきはリアルタイムなわけです。きっとこれはエンパワメント評価の創始者D・フェッターマン教授(スタンフォード)やリフレクションのリアリスティック・アプローチの創始者F・コルトハーヘン名誉教授(ユトレヒト大学)も喜ぶことでしょう。

☆メタルーブリックには、ブルーム型タキソノミーとハーバーマスのコミュニケーション行為の理論が応用されています。

☆このような21会各校の21世紀型教育の独自の試みをコンパクトにメタ的に統合すると【図1】のようになります。

☆2016年は、この21世紀型教育のアクティブラーニングの研修も21会のSGTマイスターの方々と実施していこうという案がもちあがっています。乞うご期待。

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